学生一人ひとりに向き合うことが重要

今度は、企業の選考段階において志望度が変化するとき、どんなきっかけがあったのかを探っていきたいと思います。まずは、「志望度が上がったエピソード」を抜粋して紹介します。「人事が名前を覚えていてくれた」「エントリーシートをよく読んでくれていた」「どんな質問にも真摯(しんし)に答えてくれた」など、学生一人ひとりに対して「個への対応」をしてくれたことを挙げるコメントが多いようです。

■志望度が上がったエピソード
・インターンから参加していたからか、人事が名前を覚えていてくれた(文系、上位私立大)
・こちらの話をよく聞いてくれ、エントリーシートによく目を通してもらえていると感じたとき(文系、上位私立大)
・面接官の方がエントリーシートをよく読み込んでくださっていたこと。面接の最初に雰囲気を和らげるような発言をしていただいたこと(文系、上位国公立大)
・最終面接で「オワハラなどは一切しない」と言われたこと、「答えづらい質問があれば答えなくて良い」と言われたこと(文系、中堅私立大)
・内々定後も「就活を続けていいよ」と言ってくれたこと。自分の会社を選ぶだろうという自信と就活生への親身さを感じた(文系、その他国公立大)
・企業の社員の方が相談に乗ってくれたとき(文系、上位私立大)
・社員と面談をした時に何でも答えてくれたので、とても志望度が上がった(理系、上位国公立大)
・自分の“ガクチカ”(編注:学生時代に力を入れて取り組んだこと)に興味を持ってくれて、それについてどんどん質問してくれたこと(文系、その他私立大)
・一人ひとりの“ガクチカ”や自己PRを馬鹿にせず、肯定しながら聞いてくださり、管理職の方が威圧的でなかった(文系、上位私立大)
・面接の逆質問の際に、こちらの疑問が解消されるまで親身になって答えてくださったこと(文系、早慶大クラス)
・面接の際に話したことを、次の面接のアイスブレイクで話してくれ、興味を持ってくれているように感じたこと(理系、上位国公立大)
・すごく親身になって関わってくださり、一緒に自己分析をしてくれたこと(文系、上位私立大)
・インターンシップで学生一人ひとりと向き合っていたのはその企業だけであり、魅力的だったこと(文系、上位私立大)
・実際に育休から復帰されてバリバリ働いている方が面接官だったとき、育児も仕事も両立できていることに感銘を受けて、この企業は女性活躍推進を本当にやっているんだなと思った(文系、中堅私立大)
・管理職面談でどんな質問にも明るく答えてくれたこと(文系、旧帝大クラス)
・面接中、私のどのような質問にも真摯に答えてくれたこと(理系、上位国公立大)
・選考過程の一つとして時間のかかる課題があったが、それに取り組むことで、企業研究ができ、自分がその会社で何がしたいのかということを考えることができた(理系、上位国公立大)
・自分の描きたいキャリアを肯定してもらえたとき(文系、早慶大クラス)
・面接において「お互いを知る場にしましょう」と声をかけてくれ、こちらの話をしっかりと聞いてくれたとき(文系、上位私立大)
・例えば、日程調整を丁寧に行う、不手際があった際に謝るなど、人柄の良さが見えたとき、就活生に対しても対等に接してくれる企業だとの印象を持った(文系、その他国公立大)
・福利厚生の充実ぶり、グローバルな社風(理系、その他国公立大)
・1次面接の合格の電話の中で,2次面接で伝えてほしいことなどをいろいろ教えてもらえたこと(理系、その他国公立大)
・面接前の面談において、次回の面接官の経歴を教えていただいたこと(文系、上位私立大)
・若手社員の方との座談会で不安が解消できた(文系、その他国公立大)
・インターンシップで若手社員の方とたくさん話す機会をくれた(理系、その他国公立大)
・何か質問をメールした際の返信がかなり速かった。学生に対してリスペクトを持って接してくれた。私の就職相談に人事が乗ってくれた(理系、上位私立大)
・質問をするだけでなく、面接官の意見をくれたり、話を広げてくれたりしたこと。面接官を尊敬できると思った(文系、上位私立大)
・“配属先ガチャ”(編注:新入社員が配属先を選べず、どこに配属されるのか分からず不安な状態)ではなく、希望の配属先を入社前に決定できる制度があると知ったこと(理系、その他国公立大)
・社員訪問の際、会社のいいところだけではなく、仕事のしんどい点や泥臭い点なども教えてくださったこと(文系、上位私立大)
・“あなたが持っている〇〇の経験や〇〇の技術が、弊社のこのような事業や仕事で役に立つ”と、活躍できるイメージを明確に与えてくださったこと。実際に働くイメージができて志望度が上がった(文系、中堅私立大)

圧迫面接は即アウト

この記事にリアクションをお願いします!