OBと連絡がとれる採用情報ページも

続いて、「印象のよかった採用ホームページ」の理系のトップ20を見てみましょう[図表5]。1位には、「パナソニック」「味の素」「ソニー」「NTTデータ」の4社が同数で並び、5位には「旭化成」が入りました。昨年の順位は、1位「パナソニック」、2位「NTTデータ」、3位「味の素」が1票差で続き、「ソニー」も5位でしたので、トップの4社は不動の位置を築いていると言えます。こちらも上位企業の理由コメントを見てみましょう。
第79回 2018年卒学生が選ぶ、印象のよかった「採用ホームページ」、「セミナー・会社説明会」と、その理由
[1位]パナソニック
・就職に関する多くの情報を掲載していたから。また、選考予約などに関してもスムーズに行えたから(上位国公立大)
・自分の専攻や興味から職種を検索できたり、その職種に携わるための必要スキルが書いてあったりなど、働く自分を思い描きやすい工夫がなされていたから(上位国公立大)
・個人的な面談予約が時期によって更新されること、学内説明会の予約がHPでできること、合否がHP上で確認でき、電話に出る必要がないこと(上位国公立大)
・さまざまな社員の方のお話が掲載されており、よりリアルな現場をイメージすることができたから(旧帝大クラス)
・選考フローが分かりやすかった(旧帝大クラス)

[1位]味の素
・アミノ酸を核とした技術を用いて世界中に事業を展開しており、食品で唯一技術に投資している企業であるとHPから感じ取れたため(早慶クラス)
・先輩社員のキャリアが分かる(上位私立大)
・選考が進むとリクバイザーと直接やり取りできるメッセージボックスができ、社員の方と相談できる点がよかった(上位国公立大)
・先輩社員の話などの情報が、他の採用HPと比べると格段に多かった(上位国公立大)
・企業理念を大切にしていることが伝わってきたから(旧帝大クラス)

[1位]ソニー
・「あなたと、新たなストーリーを。」というフレーズに惹(ひ)かれたことと、見やすいHPだったからです(中堅私立大)
・社員の一日、とても良くて分かりやすい(その他私立大)
・会社の色がよく反映されていた。おしゃれでスタイリッシュなデザインがよかった。身近な製品を絡めて先輩社員のインタビューを載せており、会社に対して親近感を感じることができた(その他国公立大)
・全体として洗練されていた印象。外部に出しているイメージとうまく結び付けているため、「就職する」という点においても大きなギャップを感じにくかった(その他国公立大)

[1位]NTTデータ
・大学のOBへ直接連絡をとることのできるフォームが用意されていたため(早慶クラス)
・人事の方がトップ画面に表示されるので、どんな人が働いているのか分かるし、訪れる回数が増えるうちにだんだん親しみが湧いてきた(早慶クラス)
・どんな仕事をしているのか、その仕事が社会にどのような役割を果たしているのかが書いてある分かりやすいHPだった(上位私立大)
・事業、理念、社員インタビュー、採用情報、いずれにおいても情報が充実しており、かつ整理されていた(旧帝大クラス)
・OBの方99人のインタビューが、会社を知るいい材料になったから(旧帝大クラス)

[5位]旭化成
・化学メーカーのイメージが強かったが、総合化学メーカーとして、多岐にわたる分野で事業展開していることがよく分かった(早慶クラス)
・先輩社員による仕事紹介や対談などが充実しており、仕事内容を具体的にイメージすることができたから(旧帝大クラス)
・HPレイアウトとセンスの良い写真で先進的な雰囲気を感じた。また、リンクも分かりやすく必要な情報をすぐに調べることができた(その他国公立大)

[13位]東海旅客鉄道(JR東海)
・働きたいという気持ちをかき立てるような内容が多かった。社員の方の働き方や仕事内容の紹介が具体的で分かりやすかった(中堅私立大)
・サイトデザインが良く、企業の理念やコンセプトがサイトに現れていたため(旧帝大クラス)
・強みが具体的な数値を用いて書かれていた(旧帝大クラス)

学生のコメントを見ると、評価される採用ホームページにするためには、「スマホからの操作性」「シンプルで分かりやすい構成」「豊富な仕事・社員情報」「グラフや数値の印象的活用」「動画・WEB説明会」「理念・コンセプト」「業界・就活お役立ち情報」などがキーワードになりそうですね。まだ2018年卒者向けの採用情報ページを公開中の企業は多くありますので、今回ランクインした企業のページを早めにチェックされることをお勧めいたします。

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