Indeed Japan株式会社 代表取締役/ゼネラルマネジャー 高橋 信太郎 氏
<インタビュアー>ProFuture株式会社 代表取締役社長 寺澤 康介
世界60カ国、28言語でサービスを展開し、月間2億人のユーザー数を誇る世界最大の求人検索エンジンIndeed。少子高齢化や働き方の多様化などで採用市場が大きく変化し、求人難が深刻化する中、同社では新たな採用手法「オウンドメディア・リクルーティング」を提唱し、企業の自立した採用活動を支援している。そこで今回は、Indeed Japan株式会社 代表取締役/ゼネラルマネジャーの高橋信太郎氏に、企業が「オウンドメディア・リクルーティング」に取り組むべき背景や、成功のポイントなどを伺った。
少子高齢化によって求人難が進み、採用が企業の業績を左右するといっても過言ではない状況にありますが、果たして企業はこうした状況にどう対峙すべきでしょうか。
求人倍率が上昇し続け、人が採用できなくなっている昨今、企業が取り組むべきことは、大きく分けて3つあると思います。1つは、採用手法の見直しです。よりエンゲージメントの高い人材を採用するために何をすべきか、自社に合った効果的な採用手法とは何なのかを、単に人事の問題ではなく、重要な経営課題として捉え、取り組む必要があるでしょう。2つ目は、幅広い人材の活用です。企業の人事は「若い人材が採れない」と嘆いていますが、そもそもその仕事は若者でなければできないのか。求人環境がますます厳しくなる中、シニアや女性、外国人など、もっと幅広い層の人たちに目を向けていくことが、必要不可欠になっていくと思います。そして3つ目は、人が辞めない会社を目指すことです。至極当然のことですが、人が辞めてしまうから、また新たに人を採用しなければなりません。それを繰り返していては、会社はいつまで経っても成長の軌道に乗りません。採用難の時代だからこそ、社員がずっとそこで働き続けたいと思えるような、定着率の高い会社を目指すことが大前提となるでしょう。
グローバルに目を移しても、人の争奪戦が激化しており、採用手法も大きく変化しています。そこで昨今の採用手法のトレンドと、その中での御社の位置づけについてお聞かせください。
グローバルなトレンドとしては、やはり自社のホームページを使った採用が当たり前になってきており、従来型の求人媒体を使い固定料金を払っていくやり方は、今後どんどん淘汰されていくと思います。そういう意味では、我々Indeedが採用の手法を変えていると言っても過言ではないかもしれません。やはりクリック課金型(CPC)によってコストをリーズナブルに抑えることができ、誰でも気軽に使えるという点が、多くの方から支持されている要因の一つだと思います。
まさに世界の採用市場の変化を牽引してきた御社ですが、その特長や優位性はどのようなところにあるのでしょうか?
月間2億5000万人のユニークビジターにIndeedのサービスを使用いただいておりますが、ただ単に使用いただいているだけではなく、我々のAIが行動履歴を吸収・学習し、一人ひとりに検索結果を出し分けています。この能力が高いが故に、ユーザーはどの国にいてもIndeedのサービスを使用しているうちに、自身に最適な検索結果がパーソナライズされて提供されるというわけです。この部分がIndeedの一番の強みであり、我々がテック企業だと言われている由縁でもあると思います。
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関西大学文学部哲学科卒。1989年リクルートに入社し、求人広告事業、 新規事業開発室を経て、関連会社のMEDIAFACTORYに出向し出版事業に従事。2001年まぐクリック(現GMOアドパートナーズ)に転じ、06年 代表取締役、13年GMOインターネットグループの常務就任。豊富な求人事業経験、ネットマーケティング事業を牽引してきた実績から16年に現職へ。