株式会社ニトリホールディングスは2024年5月28日、同社ではたらくシニア層のさらなる活躍推進を目的に、同年7月より、本人の希望に応じて70歳まで就業できるよう再雇用制度を拡充すると発表した。あわせて同社は、再雇用制度における報酬水準の見直しも行うとしている。
「再雇用制度」の拡充・見直しをニトリHDが発表。“70歳”への雇用期間延長と報酬水準見直しで、シニア人材のさらなる活躍を推進

人材投資の取り組みとして「再雇用制度」を拡大し、一人ひとりが活躍できる環境づくりを推進

ニトリグループでは、従業員一人ひとりの行動の原点として“住まいの豊かさを世界の人々に共有する”との志を共有し、「グループの力を結集して長期ビジョンの達成に全力を尽くす」ことを活動指針にしているという。同社はこの長期ビジョンの達成に向けて、事業領域拡大やグローバルチェーン展開の加速、ビジネス基盤の改革、アライアンスの推進、サステナビリティ経営の推進などといった、多くの課題に挑戦していく必要があると捉えている。その上で、これらの課題をクリアしていくにあたり、豊富な経験・知見を持ったシニア人材の活躍が不可欠であるとのことだ。

こうした考えから、同社は今回、シニア人材のさらなる活躍推進に向けた再雇用期間の拡大と、再雇用における報酬水準の見直しを行うことを決定したという。

今回、拡充される再雇用制度の具体的な内容は、以下の通りだ。

●再雇用期間の拡大
継続雇用期間について、従来の「65歳」から「70歳」に拡大(同社の定める基準を満たす場合)。継続雇用の基準を具体化し、従業員がより安心して就業できるように見直しを行う。

●報酬水準の見直し
再雇用者の報酬水準を改定。一定以上の職位においては、基本給や一部手当を定年前と同一の金額とし、定年前の報酬水準に対して最大9割を維持できるように見直す。


同社はこうした人材投資への取り組みを通じて、多様な人材が挑戦し、活躍できる環境をより充実させることができると考えているという。また、それが従業員のモチベーション向上や組織の生産性向上に寄与するとしている。

今後も同社は積極的に、従業員一人ひとりが活躍できる環境づくりを推進していく構えだ。
社会全体として深刻な人手不足が叫ばれる中、若手やミドル層だけでは十分な労働力の確保が叶わない場合も想定される。今回のこうした制度変更事例は、シニア人材のさらなる活用に向けた取組みを進めたい企業にとって、よいロールモデルとなるかもしれない。

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