約8割が“部下に求められること”の変化を実感。「プライベートの優先度」や「コミュニケーション」が要因か
近年は、「Z世代」の登場や働き方の多様性、価値観の変化などを背景に、職場内でのコミュニケーションのあり方が変化している。上司と部下の関係性も例外ではないと考えられるが、部下として求められることや、上司と部下の関係性はどのように変化しているのだろうか。はじめに、ライボが「部下に求められることは昭和から令和で変化したと感じるか」と尋ねたところ、「変化したと思う」は8割に迫ったという。また、上司/部下それぞれにおける「変化したと思う」との回答の内訳をみると、上司・部下とも8割程度と、立場の違いで大きな差は見られなかったとのことだ。
そこで、「変化したと思う」と回答した489名に「変化した内容」を尋ねた。すると、「プライベートの優先度」(52.8%)が最も多く、以下、「コミュニケーション」(48.5%)、「職場や仕事に対する考え方」(42.7%)と続いた。
同回答者に「変化に影響したと思う背景」を尋ねたところ、「労働環境の変化」(55%)が最多となり、続いて、「多様性の尊重」(52.8%)、「ライフスタイルの多様化」(46.6%)となった。
上司の理想は「コミュニケーションを大切にする部下」。部下は「上司に敬意を払う」ことを意識
続いて同社は、「現在部下がいる」と回答した162名に「部下の理想像」を聞いた。すると、「コミュニケーションを大切にする」(59.7%)が最多で、以下、「自身の考えや提案を積極的に伝える」(50%)、「自己管理と能力の向上に努める」(44.4%)と続いた。そこで、「現在上司がいる」と回答した487名に「上司との関わりで意識すること」を聞いたところ、「敬意を払う」(60.9%)が最も多く、続いて「コミュニケーションを大切にする」(56.6%)、「上司の指示に従う」(53.6%)となった。
上司の9割以上が部下への忖度経験「あり」。具体的なシーンは「トラブルやミスが起きたとき」が最多
次に同社は、「現在部下がいる」と回答した162名に対して「部下への忖度経験」を尋ねた。すると、「ある」が91.4%(とてもある:17.9%、ある:34.6%、どちらかといえばある:38.9%の計)と、9割を超えた。そこで、「部下への忖度経験あり」と回答した148名に「具体的な忖度の内容」を尋ねたところ、「トラブルやミスが起きたとき」(60.1%)が最多で、続いて「業務の優先順位や量の変更があるとき」(45.9%)、「チームの雰囲気が良くないとき」(39.9%)なども上位を占めた。
部下の約7割が上司へ忖度経験「あり」。忖度内容は「気に入られるための同調」が最多回答に
さらに、「現在上司がいる」と回答した487名に「上司への忖度経験」を尋ねた。すると、「ある」は71.8%(とてもある:11.7%、ある:29.3%、どちらかといえばある:30.8%の計)と、7割におよんだ。そこで、「上司への忖度経験あり」と回答した部下277名に「具体的な場面」を尋ねた結果、「気に入られるために同調をしておく」(58.1%)が最も多かった。以下、「衝突しないよう自分の意見を控える」(48%)、「自身の評価を下げないため批判的意見は避ける」(45.8%)と続いた。
全体の6割超が「部下が上司に合わせる」に賛成。立場別の回答では上司・部下ともに「賛成派」が多数
最後に同社は、回答者全体に対して「上司と部下の振る舞いへの賛否」を聞いた。すると、「“部下が上司に合わせる”に賛成」が66.4%(部下が合わせるにとても賛成:6.8%、部下が合わせるに賛成:16.4%、どちらかといえば部下が合わせるに賛成:43.2%の計)と、6割を超えた。上司/部下別の回答をみると、上司の「“部下が上司に合わせる”に賛成」が65.4%と最多で、部下の同回答割合は64.8%となった。