中小企業庁は「事業再構築補助金」の第9回公募の申請を呼びかけている。申請期間は2023年2月15日(水)18時~3月24日(金)18時で、電子申請のみの受付となる。本補助金は、新型コロナウイルス感染症や物価高の影響を踏まえ、思い切った事業再構築に意欲を有する企業の挑戦を支援し、日本経済の構造転換を促すための取り組みとなる。
中小企業庁が第9回「事業再構築補助金」公募の申請受付開始を呼びかけ。物価高などの影響を踏まえ、事業継続を支援

第9回「事業再構築補助金」の申請期間は2023年3月24日まで

新型コロナの影響が長期化し、中堅・中小企業の業績や売り上げの低下が懸念されている。こうした状況を踏まえ、中小企業庁は本事業を通じ、ウィズコロナ・ポストコロナ時代の経済社会の変化に対応するため、新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業の再編など、大胆な事業再構築に意欲を有する中小企業に対し支援を実施している。同庁は、これまで8回にわたり同事業を実施してきたが、2023年2月15日から、第9回目公募の申請受付を開始した。なお、補助金の申請には下記2つの要件を満たす必要がある。

【補助対象要件】
●2020年4月以降の連続する6ヵ月のうち、任意の3ヵ月の合計売上高が、コロナ禍前(2019年または2020年1月~3月)の同3ヵ月の合計売上高と比較して10%以上減少していること

●経済産業省が示す「事業再構築指針」に沿った3~5年の事業計画書を認定経営革新支援機関と共同で策定していること

補助対象枠は「通常枠」、「大規模賃金引上枠」、「グリーン成長枠」など6つ

事業再構築補助金の補助対象枠には「通常枠」、「大規模賃金引上枠」、「回復・再生応援枠」、「最低賃金枠」、「グリーン成長枠」、「緊急対策枠」の6つの枠が設けられている。それぞれの補助金額、補助率は下記の通りだ。

【応募可能な枠および補助率】

●通常枠
補助金額:(中小企業者等、中堅企業等共通)
<従業員20名以下>100万円~2,000万円
<従業員数21~50名>100万円~4,000万円
<従業員数51~100名>100万円~6,000万円
<従業員数101名以上>100万円~8,000万円

補助率:
<中小企業者等>2/3(6,000万円を超える部分は1/2)
<中堅企業等>1/2(4,000万円を超える部分は1/3)

●大規模賃金引上枠
補助金額:(中小企業者等、中堅企業等共通)
<従業員数101名以上>8,000万円超~1億円

補助率:
<中小企業者等>2/3(6,000万円を超える部分は1/2)
<中堅企業等>1/2(4,000万円を超える部分は1/3)

●回復・再生応援枠
補助金額:(中小企業者等、中堅企業等共通)
<従業員数5名以下>100万円~500万円
<従業員数6~20名>100万円~1,000万円
<従業員数21名以上>100万円~1,500万円

補助率:
<中小企業者等>3/4
<中堅企業等>2/3

●最低賃金枠
補助金額:
<従業員数5名以下>100万円~500万円
<従業員数6~20名>100万円~1,000万円
<従業員数21名以上>100万円~1,500万円

補助率:
<中小企業者等>3/4
<中堅企業等>2/3

●グリーン成長枠
補助金額:
<中小企業者等>100万円~1億円
<中堅企業等>100万円~1.5億円

補助率:
<中小企業者等>1/2
<中堅企業等>1/3

●緊急対策枠
補助金額:(中小企業者等、中堅企業等共通)
<従業員5名以下>100万円~1,000万円
<従業員6~20名>100万円~2,000万円
<従業員21~50名>100万円~3,000万円
<従業員数51名以上>100万円~4,000万円

補助率:
<中小企業等>3/4(※1)
<中堅企業等>2/3(※2)
(※1)従業員数5人以下の場合500万円を超える部分、従業員数6~20人の場合1,000万円を超える部分、従業員数21人以上の場合1,500万円を超える部分は2/3
(※2)従業員数5人以下の場合500万円を超える部分、従業員数6~20人の場合1,000万円を超える部分、従業員数21人以上の場合1,500万円を超える部分は1/2


なお、公募申請は電子申請システムのみの受付となっている。


新型コロナや物価高などの影響により、事業継続に向け課題を抱える企業も多いだろう。今後の事業発展に向けては、こうした公的な支援制度の活用も含め検討を進めてみてはいかがだろうか。

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