約8割の女性が「育休復帰後の“壁”」に直面した経験を持つ
厚生労働省の「令和3年度雇用均等基本調査」によると、女性の育休取得割合は89.5%と前年比で2ポイント上昇し、女性の育休取得は増加傾向にある。そうした中、職場復帰後に女性が抱える悩みとしては、どのようなものがあるのだろうか。ユームテクノロジージャパンはまず、「育休復帰後に“壁”に直面した経験があるか」を尋ねた。すると、「かなりある」が24%、「ややある」が53.7%で、合計は77.7%だった。育休復帰後の悩みは「従前のキャリアやポジションが維持できないこと」が最多に
次に、「育休復帰後に“壁”に直面した」とした人に対して「どのような“壁”か」を尋ねると、「育休前に積み上げたキャリア/ポジションが維持されない」が46.4%で最も多く、以下、「事業や会社の方向性がつかめない」が27.4%、「今までのスキルや経験が活用できない」が25%、「時短勤務に対する職場の理解がない」が23.8%、「自分の成果が評価されない」が22.6%、「任される仕事のレベルが下がった」が21.4%、「職場の態度が育休前と異なる」が13.1%となった。自由回答では、「同期のスキルに到達できない」、「子どもの急な体調不良で思うように仕事が進まない」、「育休前より給与が下がった。求められるスキルが急に高くなったものの、それに伴う仕事量をもらえなかった」、「短時間というだけでフルタイムと同等に評価されない」などの声が寄せられた。
6割の女性が育休復帰後に「周囲への感謝」を伝えることを意識
続いて、「“壁”を乗り越えるために意識したこと」を尋ねた。すると、「周囲への感謝を伝える」が65.5%で最も多かった。以下、「夫婦で家事を分担する」と「頑張りすぎない」がともに39.3%、「家族や友人に相談する」が35.7%となった。自由回答では、「業務の進捗を周りと積極的に共有した」、「わからないことは素直に聞く」、「ある程度割り切って給料分の仕事をするという意識になった」、「急に休んでも大丈夫なように、引き継ぎ事項を必ずわかるようにしておく」などの声が寄せられた。