
約7割の企業で女性管理職比率が1割に届かず
「改正女性活躍推進法」が2022年4月より適用されていることから、企業における女性活躍を推進するための施策に注目が高まっているが、企業における女性活躍推進の状況はどうなっているのだろうか。パーソル総研はまず、企業を対象に女性管理職割合の実態を探っている。女性管理職の割合が0%の企業を「フェーズI」、1%以上10%未満を「フェーズⅡ」、10%以上20%未満を「フェーズⅢ」、20%以上を「フェーズⅣ」とし、あてはまるフェーズについて尋ねると、「フェーズI」が25.3%、「フェーズⅡ」が41.5%で、女性管理職割合が10%未満の企業の合計は66.8%だった。以下、「フェーズⅢ」が14.1%、「フェーズⅣ」が16.9%、「不明」が2.3%だった。

女性活躍推進の課題トップは「女性の昇進意欲が無い」。企業フェーズ別でも大差なく
続いて同社は、企業に対し、「女性の管理職登用に関して感じている課題」を尋ねている。すると、「女性の昇進意欲が無い」が42.4%で最多だった。以下、「十分な経験を持った女性が不足している」が41.6%、「登用要件を満たせる女性が少ない」が40.8%と続いた。

期待の大きい部下は「独身の男性部下」が最多に。経営層にはステレオタイプな意見も
また同研究所は、部下に対する期待のかけ方を探るべく、「幹部候補として部下に期待をかける割合」を、「独身の男性部下」、「小さな子どもがいる男性部下」、「独身の女性部下」、「小さな子どもがいる女性部下」の4つの属性に分けて尋ねている。すると、「独身の男性部下」が33.7%で最も多く、以下、「子どもがいる男性部下」が31.7%、「独身の女性部下」が22.4%、「子どもがいる女性部下」が14.2%となった。独身男性と子持ち女性では、期待値に2倍以上の差があることがうかがえる。
