拠点ごとに支給額を決定し、特別一時金として夏季に支給
電気代や食料品など、社員の生活基盤となる分野で世界的な価格上昇が進む中、サイボウズは同年6月に、インフレへの対応方法を論議したという。その結果、社員の生活への不安を軽減するべく「インフレ特別手当」の支給を決定した。通常、同社の給与改定は、一部の拠点を除いて毎年1月に実施しているが、今回はインフレへの早急な対応が必要との判断から、特別一時金という形で支給を行うとしている。インフレ特別手当の支給額は、各国・地域における同社の給与、インフレによる影響額、税金、社会保険負担等を総合的に加味し、決定している。また同社によると、本手当は今後継続的に実施するものではなく、今回に限り支給するものだという。
インフレ特別手当の概要は以下の通り。
【対象者】
支給対象拠点に支給日に在籍かつ、支給日以降に勤務する直接雇用の社員
(無期・有期雇用ともに)
【支給時期】
7~8月間に1回
(給与支給のタイミングにより、各拠点で決定)
【支給額】
月の就業時間に対し、日本・他国拠点で金額を決定。支給額は下記の通り
月の労働時間に応じて、次の額を支給
・128時間超(1日8時間・週4日超勤務):15万円
・96時間超128時間以下(1日8時間・週3日超勤務):12万円
・64時間超96時間以下(1日8時間・週2日超勤務):9万円
・64時間以下(1日8時間・週2日以下勤務):6万円
※()内は一日あたりの目安の勤務時間
各拠点で金額を決定。海外赴任の社員は、駐在先または駐在元拠点のうち、多い方の金額で支給する
世界的に物価上昇が加速し、生活に不安を抱える人々が多い中、本取り組みは企業にとって注目すべき施策だろう。世界情勢や国内情勢を踏まえた柔軟な対応として参考にしたい。