人材育成と共同研究を軸に産学連携。持続可能な未来社会の実現へ
学研ホールディングスは、戦後70年以上に渡り日本の教育を研究し、ここ20年来は、迫る超高齢化社会を見据えた日本の医療・福祉の充実に努めている。一方、電気通信大学は「Society5.0」を「共創進化スマート社会」として捉え、この実現に向けて必要なAI、ネットワーク、ロボット、光・量子技術を含む技術分野をカバーすることで、自らも「共創進化スマート大学」として、未来を創造する教育研究の一大拠点としての挑戦を続けている。今般の産学連携による包括協定は、学研ホールディングスと電気通信大学の両者のニーズが合致したことにより実現したという。これにより、イノベーティブなDX人材育成と人材交流を糸口として、人生100年時代を迎えた超高齢社会の各種課題を解決すべく共同研究を実施。相互の持続的発展を追求するとともに、活力ある持続可能な地域社会のシステム構築に貢献していく考えだ。
包括協定のテーマは、「人材育成」と「共同研究」の2つ。このうち人材育成では、電気通信大学から学研ホールディングスへの「指定校採用の導入」や、学研ホールディングスが実施しているインターンシップを電気通信大学生に展開する「インターンシップの実施」に取り組む。この他、学研ホールディングスによる「寄附講義の開設」を通じ、電気通信大学内での学研ホールディングスの知名度および理解度向上に努める。
一方の共同研究では、「人生100年時代を迎えた超高齢社会の各種課題の解決」をテーマに、教育・医療分野等にかかる共同研究を実施。第一弾は、「『歩く』ことを検証し『転倒・骨折防止』策を構築」をテーマに、学研ホールディングスの高齢者施設で蓄積されたデータを、電気通信大学による研究やAI等を使った技術で解析するとしている。
同社では電気通信大学と協同で、「誰もが豊かで安全に生きられる持続可能な未来社会」を目指し、テクノロジーやデータサイエンスの力をグローバル規模で活用できる人材育成を軸として、新たな価値を創造していく意向。また将来的には、同社の教育事業および医療福祉事業等の知見と、電気通信大学の先進的研究にもとづく知見や研究資産および施設などの利活用をすすめ、「新たな多世代交流のカタチ」を目指した人材育成等の取り組みを進めていくという。