トップのコミットメントにより、女性活躍を推進。一人ひとりが活躍できる環境の整備へ
ヤマハではこれまで、女性活躍を可能とする職場環境づくりや制度整備を、ダイバーシティ・マネジメントの一環として推進してきた。その中で、仕事と生活の両立支援のための制度整備等、包括的な取り組みを進め、男女同等の平均勤続年数や、育児休職後の復帰率100%を実現している。また、2021年には社長の諮問機関となる人材開発委員会に「女性活躍推進部会」を新設。女性リーダーの継続的育成と創出を行い、経営層および管理職層の多様性を高めるべく、さまざまな施策を提言、実行していく意向だ。
「30% Club」は、英国で2010年に創設されて以来、世界17ヵ国で展開。今回同社が加盟した「30% Club Japan」は、取締役会を含む企業の重要意思決定機関に占める女性割合の向上を目的に、日本で活動を行う。経営トップがメンバーとなり、2030年にTOPIX100の女性役員割合を30%にする目標を掲げている。
また、女性の活躍推進に積極的に取り組むための行動原則「WEPs」は、2010年3月に国連グローバル・コンパクト(UNGC)とUNIFEM(現UN Women)が共同で作成した。「トップのリーダーシップによるジェンダー平等の促進」や「機会の均等、インクルージョン、差別の撤廃」、「健康、安全、暴力の撤廃」等の7項目からなり、企業が現在の慣行や基準、行動を調査し分析するための実践的な手引きとなっている。
同社では、「30% Club Japan」への加盟と「WEPs」への署名をきっかけに、トップコミットメントのもと、一人ひとりがその可能性を最大限発揮できる環境づくりに一層取り組んでいく考えだ。
「女性が活躍できる職場環境の構築」は、企業の信頼性にも関わるだろう。女性活躍やダイバーシティの実現には、経営層が自ら推進する姿勢も重要となりそうだ。