2023年末賞与・ボーナスの支給水準は全産業で80万円超えも、業種によりバラつきか
年末賞与・一時金の支給額には、景気動向や企業業績が反映される。アフターコロナのフェーズに入り、経済活動活性化の兆しも見られるが、東証プライム上場企業の2023年年末一時金の支給水準はどうなのだろうか。まず同研究所は、東証プライム上場企業187社を対象に、「2023年年末一時金の妥結水準」を単純平均でまとめた。すると、東証プライム上場企業の全産業ベースは80万28円(対前年同期比1.5%増)で、1970年に調査を開始して以来、初の80万円台となった。
産業別に見ると、製造業は同1.7%増、非製造業は同0.8%増で、業種によるバラつきが目立つ結果となった。
賞与・ボーナス妥結額は徐々に回復傾向。2023年は前年同期比1.5%増に
続いて同研究所は、各年9月時点の「年末一時金妥結額の推移」を単純平均で集計した。すると、新型コロナの影響により、2020年は74万3,968円(対前年同期比3.2%減)、2021年は71万5,553円(同1.9%減)と減少した。しかし、2022年にはマイナスの影響が薄らぎ78万6,945円(同8.5%増)と大幅に増加し、2023年も80万28円(同1.5%増)と、2年連続のプラスとなった。賞与・ボーナス妥結月数の水準は、全産業で微増
また同研究所は、196社を対象に「2023年年末一時金の支給月数および2022年実績との差」を調査した。その結果、全産業の平均は「2.56ヵ月」だった。同一企業で見た場合、前年同期(2.55ヵ月)から「0.01ヵ月」微増となった。また、「最高月数」は5.55ヵ月と前年同期(5.02ヵ月)を上回り、対して「最低月数」は1.5ヵ月で前年同期(1.5ヵ月)と同水準であることがわかった。