2023年に総務として注力したいのは「社内コミュニケーション」が最多
多角的な視点から企業を支える「総務」として働く人々は、求められる役割や課題に対してどのように感じているのだろうか。月刊総務ははじめに、「直近の3年間で総務の仕事量に変化があったか」を尋ねた。すると、「仕事量が増えた」との回答は6割以上におよんだという。そこで同社は、「2023年に総務として力を入れたいテーマと、2022年に総務として力を入れたテーマ」を尋ねた。すると、2023年に注力したいテーマは「社内コミュニケーション」が54.5%と最も多く、以下、「オフィス環境」が48.2%、「DX」が37.7%と続いた。また「その他」には、「メンタルヘルスの指針の社内展開」や「人材育成(リスキリング)」、「女性職員の管理職登用」といった回答もあがったという。
一方で、2022年に総務として注力したテーマでは、「コロナ対策」が62.3%と最も多く、以降、「オフィス環境」が55.2%、「社内コミュニケーション」が46.8%となった。「その他」には、「人事評価制度改定」や「コーポレートガバナンス」、「コンプライアンス意識の徹底」といった声が寄せられたとのことだ。
経営判断において「総務の影響力がある」が約8割
次に同社は、「経営判断において総務の影響力があると思うか」を尋ねた。その結果、「とても影響力がある」(18.8%)と「やや影響力がある」(58.4%)の合計は、77.2%と8割に迫った。2030年に望む立場は「経営の参謀」、一方で現在の立場は「なんでも屋」が多数
続いて同社は、「2030年に総務は会社にとってどのような立場になっていたいか。また、今の総務は会社にとってどのような立場か」を尋ねた。すると、2030年に望む立場は、「経営の参謀」(63%)が最も多くを占めた。一方で、現状の立場は「なんでも屋」(80.5%)が8割を超えて最多となった。2030年に望む立場と現状の立場では、大きなギャップがあるようだ。
目指す姿のために身につけたいのは「情報発信スキル」がトップ
次に、「2030年に目指す姿になるために、どのようなスキルを身につけたいか」を同社が尋ねたところ、最も多かったのは「情報発信スキル」(61.7%)だった。以降、「企画力」(56.5%)、「ITスキル」(50.6%)と続いた。総務の仕事で満足度が高いのは「仕事内容」や「やりがい」
続いて、「現在の総務の仕事における満足度」を尋ねた。その結果、「満足度が60%~100%」と高い傾向にあるのは、「仕事内容」と「やりがい」で半数以上を占めた。一方で、満足度が60%以上とした割合が低く、60%未満との回答が多かった項目としては、「給与」や「評価」があがり、総務の課題となっていることがわかった。