株式会社マイナビは2023年2月13日、「マイナビ2024年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(1月)」の結果を発表した。調査期間は2023年1月20日~31日で、2024年3月卒業見込みの全国の大学生および大学院生(以下、24卒生)2,108名より回答を得た。これにより、インターンシップへの参加率や、就職活動と学業の両立状況、メタバースでの就活イベントへの参加意向などが明らかとなった。
24卒生の約7割が“賃上げ”により「関心・志望度が高まる」と回答。今年度の新卒採用に適した学生へのアプローチとは

1月の「インターンシップ参加率」は前年比で減少か

多くの大学で定期試験期間を迎える1月に、24卒生はインターンシップへの参加や就職活動の準備を行っていたのだろうか。はじめに同社は、「単月でインターンシップに参加した月」を尋ね、前年と比較した。すると、「1月」のインターンシップ参加割合は54.8%だった。前月と比べると8.8ポイント減少しており、前年の23卒生より1.1ポイント減少していることがわかった。
単月でインターンシップに参加した割合の推移
また、同社は「これまでにインターンシップに参加した数」を尋ね、前年と比較した。その結果、1月時点の累計参加率は86.1%となり、前年比で2.1ポイント増加していることがわかった。一般的に、大学では定期試験期間を迎える1月だが、24卒生のインターンシップ参加率は、前年とおおよそ同様の水準で推移していることが見て取れる。
累計でインターンシップに参加したことがある割合の推移

「就活準備と学業の両立」に悩む学生は7割超も、両立できている人は前年比で増加

次に同社は、「1月時点で、インターンシップ参加や就職活動の準備と、学業・定期試験の両立で、悩むことや苦労したことはあるか」を尋ね、前年の調査結果と比較した。すると、「ある」との回答は72.6%となり、前年よりも2.7ポイント多いことがわかったという。

そこで同社は、「両立に悩むことや苦労したことがある」と回答した学生に、「就活準備と学業の両立状況」を尋ねた。すると、「特にどちらを優先するということはなく、両方同じ程度に力を入れている」が13%(前年比4.2ポイント増)となり、全項目の中で唯一、前年から増加していることがわかった。このことから、同社は「就活準備と学業をうまく両立している学生も増えている」との見解を示している。
就活準備と学業の両立状況

初任給や給与の増額は、関心度・志望度ともに「高まる」との回答が7割に迫る

続いて、「従業員の初任給や給与を増額する企業の動きについてどう感じるか」を同社が尋ねた。すると、「その企業に対する関心が高まり、就職先としての志望度も上がる」は68.2%だった。約7割が賃上げに対する関心を高く持っており、志望度にも影響を与えていることが明らかとなった。
初任給や給与を増額する企業の動きについてどう感じるか

メタバースでの就活イベントに「興味があり参加してみたい」とした人は3割未満

最後に同社は、「メタバースでの就活準備や就活のイベントについてどう感じるか」を尋ねた。その結果、「興味はあるが参加してみたいかはわからない」が50%と半数を占めた。その他、「興味があり参加してみたい」は27.6%、「興味がなく参加したいとも思わない」は22.5%になった。

また、「参加したい/したくない理由」を尋ねると、参加したい理由では「アバターだと気兼ねなく質問できそう」といった声があがった。一方で、参加したいと思わない理由としては、「顔が見えないのが怖い」などの声が寄せられたという。このことから同社は、「顔が見えないコミュニケーションの捉え方の違いがある」との見解を示している。
メタバースでの就活準備や就活のイベントについてどう感じるか
調査結果から、24卒生の約7割が賃上げを行う企業に関心を寄せ、実際に就職先としての志望度も高まっていることがわかった。また、メタバースを活用した就活および就活準備イベントについては、顔が見えないコミュニケーションとなるため賛否が分かれた。オンラインと対面のハイブリッドなど、企業と学生との接点も多様化していく中で、今後も就活生との適切なコミュニケーション方法を探っていきたい。

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