「転勤なし」の制度によって従業員のエンゲージメント向上を図る
ニトリホールディングスを含むニトリグループでは、多方面で活躍できるスペシャリスト育成のため、「多数精鋭」の組織づくりを目指している。人材力を高めるべく、さまざまな部署・地域で経験を積むなど、幅広い領域の配点教育に基盤を置いているという。これまでも多様な人材が活躍できるよう、ワークライフバランスの向上に取り組んできたが、今回さらなる取り組みとして、「マイエリア制度」を新たに導入することを決定した。概要は以下の通り。・概要:就業する地域を一部に限定し、転居なく通勤が可能
・対象者:入社から一定期間経過した、ニトリHD総合職社員
・対象エリア:首都圏と関西圏
・利用期間:制限なし。いつでも申請・解除可能
・報酬:減額なし
・役職:制限なし
この制度の特徴は、制度を「利用する社員」と「利用しない社員」で待遇差がないという点だ。制度の利用者に対して待遇の調整をするのではなく、転勤者の手当拡充など“転勤のインセンティブ”を高める施策を実行することで、従業員のエンゲージメント向上や優秀人材の確保にもつながるのではないかとの考えを反映しているという。なお、対象エリアは今後拡大を予定しているとのことだ。
ニトリグループは、今後も働きやすさや働きがいの向上を目指し、ワークライフバランスの実現に向けた取り組みを一層推進していく考えだ。
従業員によっては、介護や子育てといった理由から転勤ができない場合に、転勤者との報酬差が生まれることでエンゲージメントが低下してしまうケースもあるだろう。転勤の有無に関わらず待遇に差がつかないようにするなど、従業員が求める働きやすさやワークライフバランスを考慮した上で、新たな取り組みや制度を検討してみてはいかがだろうか。