7割以上が「脱マスク」に賛成。理由は「諸外国と足並みをそろえるべき」など
昨今の水際対策緩和により、訪日外国人が増加している中、諸外国と日本のマスク着用基準の違いが顕著になっている。日本人のマスク着用に対する意識は、政府の発表にどの程度影響されるのだろうか。はじめに、ライボが「脱マスクに対する賛否」について調べた。すると、「賛成」が33.9%、「どちらかといえば賛成」が38.8%で、合計72.7%が賛成派であることがわかった。一方で、「反対」が8.6%、「どちらかといえば反対」が18.7%で、反対派は27.3%となった。「脱マスク賛成派」の人からは、「諸外国と足並みを揃えるべき」や「国として一律のルールがあれば非着用でも周りの目を気にしないで済む」、「物価高騰によりマスクの費用も抑えたい」といったフリーコメントが寄せられた。
一方、「反対派」のコメントには、「新型コロナウイルスの流行はまだ収束していないので、感染対策として着用する」や「マスク着用がもはや文化になっている気がするので、外すには根拠になる説明が必要」、「秋冬はインフルエンザもあるのでつけたままでも良い」といった声があがった。
賛否の意見は「性別」や「年代」により多少のギャップあり
また、脱マスクに「賛成派」の回答を男女別でみると、男性が78%だったのに対し、女性は66.1%となり、男性の方が11.9ポイント多かった。さらに、年代別でみると、20代が75.7%、30代が67.0%、40代が71.9%、50代が78.8%となり、50代が最も高かった。
今後のマスク着用の意識については「国の号令に従う」が最多
続いて、同社が「今後のマスク着用の意識」について尋ねると、「国の号令があればそれに従う」が35.6%で最多だった。以下、「周囲の着用率に合わせる」が31.8%、「個人の価値観で決めれば良い」が30.7%で続いた。「その他」(1.9%)の自由回答には「無条件で着用し続ける」や「今後マスクを外すつもりはない」といった声が寄せられた。「マスク着用基準」を知らない人が約6割も、今後の方針への注目度は高く
2022年5月に、政府が改定した「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」には、「屋外において、他者と身体的距離が確保できる場合、他者と距離がとれない場合であっても会話をほとんど行わない場合は、マスクの着用は必要ない」といったマスク着用基準について記載がある。そこで同社が、「政府が定めた現状のマスク着用基準を知っているか」について尋ねると、「存在も内容も知らない」が18.4%、「存在は知っているが内容は知らない」が40%で、合計58.4%が「内容を知らない」ことがわかった。一方で、「存在も内容も知っている」は41.6%だった。また、「今後出されるマスク着用基準」について、その注目度を聞くと、「とても注目している」が11.8%、「注目している」が18.5%、「どちらかといえば注目している」が38.9%で、合計69.2%だった。マスク着用基準について人々の注目度は高いものの、政府からの周知は十分に行き届いていないことがうかがえる。
約3割が「政府からの着用ルールに従う」との意向も、「政府の説明は不十分」との声多く
次に、同社が「日本でのマスク着脱に関する政府からの説明」について尋ねると、「説明が不十分」が39.1%、「どちらかといえば説明が不十分」が13.4%で、合計52.5%が「説明不十分」と感じていることがわかった。また、「今後の着用期間」についても聞くと、「新型コロナが収束するまで」が42.7%で最多だった。以下、「政府からの着用ルールに従っていく」が32%、「新型コロナに関係なくマスクを着用し続ける」が18.3%、「ワクチンを4回以上接種するまで」が6.2%となった。
今後のマスク着用に関する自由回答からは、「政府による、根拠と状況に基づいた適切な処置に期待したい」や「国が出す着用基準も注目はしているが、結果個人の価値観で判断している人が多い」、「着用基準を見直しているのであれば、国民全体に周知が行き渡るようにしてほしい」といった、政府の対応を求める意見が聞かれた。