「ワクチン接種の取り組み内容」は企業規模によって差が見られる
感染力の強い変異株が広がり、ワクチン接種が自治体や各企業で進められる中、取り組みや意識はどう変化しているのだろうか。はじめに「新型コロナウイルスワクチン接種に関する、自社の取り組み状況」について尋ねた。すると、「何らかの施策に取り組んでいる」が80.7%となった。一方で、「任意接種のため」などの理由で、「取り組む予定はない」と回答した企業は19.3%だった。
また、「何らかの施策に取り組んでいる」と回答した企業に、「具体的な取り組み内容」を複数回答で尋ねると、「各自の居住地での接種を推奨」が50.8%で最多となり、「社員が外部の医療機関などに出向いて接種の実施」が32.4%、「ワクチン接種のための特別有給休暇などを付与」が32.3%と続いた。
企業規模別に見ると、大企業では「特別有給休暇などの付与」が38.1%、「取引先企業などとの合同接種」が12.1%、「社内施設での接種の実施」が7.4%となり、それぞれ中小企業よりも5ポイント以上高い結果だった。他方で、中小企業では「居住地での接種を推奨」が52.1%と過半数を占め、大企業を7.6ポイント上回った。
7割が「マイナスの業績影響がある」とするも、過去と比較するとやや改善傾向に
続いて、「新型コロナによる自社の業績への影響」について尋ねた。すると、「既にマイナスの影響がある」が66%、「今後マイナスの影響がある」が5.9%で、合わせて71.9%が「マイナスの影響がある」と回答。この結果は、2021年5月の調査と比べると4ポイント減っており、調査開始以来2番目に低い水準だった。一方で、「プラスの影響がある」が5.6%で、前月より1.5ポイント増加した。また、「影響はない」は18.2%で、2割に迫った。一方、業績に「プラスの影響がある」とした企業は、トップが「飲食料品小売」で18.5%。次いで、「家具類小売」が16.7%、「教育サービス」が16.1%、「各種商品小売」が12.8%、「飲食店」が11.6%と続いた。