急激な社会の変化に対応できる人材を育成するために
新型コロナウイルス感染症拡大は、社会の急激な環境変化を引き起こした。このような予測困難な変化にも対応できる人材を育成するため、パソナグループは、2022年4月入社の新卒採用100名において、「ハイブリッドキャリア採用」を導入することを発表した。従来の単一的なスキル習得にとどまらず、あらゆる環境に対応できる「複線的なキャリア」の構築を、入社1年目から積極的に支援する構えだ。同社は、「ハイブリッドキャリア採用」を進める目的を「変化に対する柔軟性を持ち、いかなる時も社会に貢献できる人材を育成すること」としている。具体的な実施方針や、就業イメージは以下の通りとなる。
(1)社内でのハイブリッドキャリア
新入社員が配属部署での業務に携わりながら、1年目より社内で複数の業務に従事する。「職種」と「場所/分野」を超えて、臨機応変に対応出来るスキルや人間力を育む。
職種別就業イメージ:
・インサイドセールス×農業
・接客サービス×音楽演奏
・施設立ち上げ×DX推進
・人事×新規事業
・パブリック事業×淡路の新規事業
・国内人材サービス×グローバル人材サービス
・営業×教育研修 等
(2)社外×社内のハイブリッドキャリア
入社と同時に、パソナグループ以外での就業(複業)を実施。自身の夢や志に挑戦しながら、多様な未来を描ける「複線的キャリア構築」を支援する仕組みとなっている。なお、社外での複業を行う場合は、原則としてパソナグループで20時間以上就業することが前提となる。職種や働き方に応じて「フレックスタイム制度」の適用が可能だ。
職種例就業イメージ:
・NPO運営(社外)×経理
・家業経営(社外)×施設運営スポーツ選手(社外)×営業
・音楽家(社外)×秘書
・俳優(社外)×接客サービス 等
本取り組みを通じ、さまざまなライフステージを迎える社員のキャリア形成もサポートしていくという。
社員が複数のキャリアや専門性を持つことは、企業の柔軟な対応力を向上させる強みにもなりえる。組織と社員の関係性が変わり始めている今、このような「キャリア自律」をはかる取り組みを、参考にしてみてはいかがだろうか。