管理職の約7割が、会社で立てた目標が「部下のモチベーション向上につながる」
まず、「会社で立てた目標」について紹介する。管理職を対象に、「会社で立てた目標は部下の仕事へのモチベーション向上につながっていると思うか」と聞いたところ、「つながっている」と回答した人は10.3%、「ある程度つながっている」が58.7%となった。つまり、約7割の管理職が、会社で立てた目標が部下の仕事へのモチベーション向上につながっていると考えていた。会社で立てた目標をすべて覚えている一般社員はわずか2割
対して、一般社員に「2019年初頭に会社で立てた目標を覚えているか」と尋ねると、「すべて覚えている」と回答したのは17.2%と2割に満たなかった。このことから、「会社で立てた目標」ついて、管理職と一般社員では認識の仕方に大きな乖離があることが分かった。管理職、一般社員ともに会社で行う目標設定に課題を感じている
管理職と一般社員の双方に対して、「会社で行う目標設定の方法に課題を感じているか」を問いたところ、「感じている」と回答した人は、管理職で81.8%、一般社員で74.7%となった。別の設問で、一般社員に会社で立てた目標について「自分の意見や要望・希望はどれくらい反映されているか」を聞いており、「反映されている」と答えたのは51.7%であった。つまり、約半数は会社で立てた目標に上司や経営層の意見が多分に含まれていたことになり、目標設定の決め方が課題の1つだと考えられる。個人の目標と会社の目標がリンクするとプラスの効果
ここからは「個人目標」関する質問の結果を紹介する。管理職と一般社員の双方に「会社の目標と個人目標の要素を取り入れて設定した会社の目標がどのようなことにつながると思うか」を問うと、60.3%の人が「仕事へのモチベーションの向上」につながると回答した。次いで、「やりがい」が56.4%、「充実感」が53.4%という結果となり、個人の目標が会社の目標とリンクすることで、プラスの効果があることが分かった。5割の人が「個人目標」を意識して会社の目標を立てることができていない
次に、「自身で個人目標をしっかりと考えられているか」という質問に「少しでも考えられている」と回答した91.1%の人対象に、「個人目標を意識して会社の目標設定ができているか」を問いたところ、52.5%が「できていない」と回答した。個人の目標と会社で立てる目標がリンクしているとプラスの効果が期待できるものの、半数以上がそれを出来ていないことが分かった。部下の個人目標を理解している管理職はわずか2割
管理職が部下の個人目標を知っていれば、会社で立てる目標に取り入れる手助けができそうだ。しかし、管理職を対象に「部下の個人目標の内容をきちんと理解しているか」を尋ねたところ、「きちんと理解している」と答えたのは、わずか17.3%という結果だった。一般社員の多くが、個人目標を会社の目標に取り入れることのメリットを感じている。しかし、実際には上司に対しても個人目標を伝えておらず、結果として活かせていないことが伺える結果となった。