「BCP(事業継続計画)」対策のポイントとは? 災害時や情報漏洩のリスクヘッジのために
石川県能登地方を震源とする地震に関する情報
「令和6年能登半島地震」の被災状況に関する報道が続いています。今回の被災者の皆様に心よりお見舞いを申し上げます。以下では被災に関連して必要となる人事労務関係の主な情報をお伝えしますので、参考になさってください。なお、随時情報は更新されますので、詳細はURLにてご確認をお願いいたします。●避難所等での感染症対策について
災害時には、感染症の拡大リスクが高まります。特に避難所では、衛生状態を保つことが大切です。感染症に「自分がかからない」ように手洗いを、かかっても「他人にうつさない」ために咳エチケットなどを行いましょう。
●医療機関等の受診について
被災された方が、医療機関等で診療を受ける際に、医療機関等の窓口での支払いが不要となる場合があります。被災により保険証を紛失又は自宅等に残して避難している方は、氏名等を医療機関等または介護サービス事業所等にお伝えいただければ、保険証がなくても保険医療または介護サービスを受けることができます。
●「雇用保険の基本手当の特例措置」について
事業所が災害により休止・廃止したため休業を余儀なくされ、労働者に賃金(休業手当を含む)を支払うことができない場合、実際に離職していなくても、又は再雇用を約束した一時的な離職の場合であっても、労働者の方が失業給付(雇用保険の基本手当)を受給することができます。
●「未払賃金立替払制度」について
お勤めになっていた企業(中小企業に限ります:※1)が、災害によって被害を受けたことなどにより倒産状態に至った場合に、国が企業に代わって未払賃金額の一部を立替払する制度(※2)が利用できます。
※1 法律上の倒産手続を取っている場合は、大企業も対象となります。
※2 未払賃金の立替払制度とは、企業が倒産したため、賃金が支払われないまま退職した労働者の方に対して、その未払賃金(退職手当を含みます)のうち一定範囲(8割相当額)を国が事業主に代わって立替払をする制度です。
●労災保険の請求は、事業主や医療機関の証明がなくても可能です。
●被災地の事業場等に対する労働保険料等の申告・納期限等の延長が可能です。
●「雇用調整助成金の特例」が実施されます。
●災害により、住宅、家財、その他の財産について、おおむね2分の1以上の損害を受けられた方は、申請により、国民年金保険料の免除を受けることができます。
●厚生労働大臣が指定する地域に所在する適用事業所の厚生年金保険料等の納付期限の延長を行うこととしました。
●2024年1月1日において災害救助法の適用区域にお住まいの年金を受給されている方については、現況届、生計維持確認届及び障害状態確認届の提出期限を、2024年6月30日まで延長することとしました。
今、私達にできること
残念なことですが、過去に戻ることはできません。今、私達にできることは何かを考えましょう。能登半島地震 義援金・支援金の受け付け窓口として、県、日本赤十字社、日本財団、ふるさと納税、マイルやポイントでの寄付も可能です。「BCP(事業継続計画)対策」を見直すポイント
いつ、どこで何が起こるか分かりません。そのとき、自分はどこにいるのかも分かりません。震災が起きたとき、電話がつながらなくなるかもしれません。過去の震災の経験を踏まえて、日々のニュースで流れる情報を参考に、自分だったらどうするか、自分の家族とよく話し合いましょう。そして、企業でも社員たちと検討し、「BCP(事業継続計画)対策」を見直しましょう。私の企業では、下記を行いました。
●各事務所の避難場所を確認し、災害時役立ち情報のサイトを周知し、備蓄品を確認しました
●緊急時安否確認の登録フォームを作成し、職員達と共有しました
●緊急時安否確認の登録フォームで、業務報告書のひながたに「緊急連絡時 安否確認」を追加しました。その報告書を選択すると、「報告者氏名」、「安否情報(無事・負傷・不明)」、「災害発生後、出社等は可能か(出勤可能・テレワーク可能・条件付きで可能・不可能)」、「送信者と連絡が取れる連絡先(電話番号またはメールアドレス)」と必要項目が表示され、報告先として全職員を選択すると、全職員のスマートフォンのアプリに通知が届くしくみになっています。
このように、ぜひ今、皆様のできることを確認してみてはいかがでしょうか。
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