前ロート製薬CHRO、現 高倉&Company合同会社共同代表の髙倉千春氏が2023年10月に上梓。本書では、ファイザーや味の素といったグローバル企業で人事の要職を務め、「適所適財」や「ジョブ型雇用」、「次世代人材育成」、「複業・兼業の解禁」等、さまざまな人事制度改革を先駆けて実践し、成功に導いた人事プロフェッショナルの経験が教授される。

著者は「企業がその特性を活かしながら、競争力と社員のWell-being(やりがいや生きがい)を共に高めることが日本企業に合った変革のアプローチではないか」と説く。高倉氏が語る「学びと実践のサイクル」は、“人事変革のエコシステム”を検討する上で大きな学びとなるだろう。

【書籍基本情報】
書籍名:人事変革ストーリー ~個と組織「共進化」の時代
著者:髙倉 千春
出版社:光文社新書,1276
書籍発売日:2023年10月18日
『人事変革ストーリー ~個と組織「共進化」の時代』髙倉 千春(著)(光文社新書)

▼内容紹介

私は約四半世紀にわたって外資企業と日本企業で人事の仕事に従事してきたのですが、自分自身の歩みを今振り返って思うのは、変化の激しいこれからの時代には、私たち一人ひとりが主役になり、学びと挑戦を繰り返し、互いに連携しながら事業や社会の課題に取り組んでいく必要があるということです。(「はじめに」より)

昨今、「ジョブ型雇用」「人的資本経営」「ウェルビーイング経営」など、主に人事関係の話題が世を賑わせている。だが、言葉だけが独り歩きし、単に流行として取り入れるだけになっていないだろうか。戦略人事や人事制度改革に取り組んできた人事のプロフェッショナルが、日本企業が抱える課題と歩むべき道を示す。
(版元ホームページより/HRプロ編)

▼目次

序 章 いま、企業人事は何を問われているのか
第1章 霞が関からMBA、そしてコンサルタントに
―女性の社会進出とキャリア形成を考える
第2章 グローバルHRプロフェッショナルへの道
―外資系製薬会社・医療機器メーカーで学んだこと
第3章 適材適所から適所適財へ
―日本企業のグローバル人事制度改革
第4章 ジョブ創出型企業の挑戦
―プロの仕事人たちのWell-being向上を目指して
第5章 組織変革への道のり
―日本企業の特性を踏まえたアプローチとは
第6章 今後の人事はどうあるべきか
―人的資本経営の実現に向けて
終 章 私の「転職論」

▼著者プロフィール

【髙倉 千春(たかくら ちはる)】
高倉&Company合同会社共同代表。津田塾大学(国際関係学科)卒業。1983年、農林水産省入省。90年にフルブライト奨学生として米国ジョージタウン大学へ留学しMBAを取得。帰国後、コンサルティング会社で新規事業、組織開発に関するプロジェクトを担当。その後、99年、ファイザー、2004年、ベクトン・ディッキンソン、06年、ノバルティスファーマで人事部門の要職を歴任。14年より味の素理事グローバル人事部長としてグローバル人事制度を構築、展開。20年よりロート製薬取締役、22年、同社CHRO(最高人事責任者)に就任。23年現在、ロート製薬戦略アドバイザー、日本特殊陶業、野村不動産ホールディングス、三井住友海上火災で社外取締役を務める。
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