インストラクターとして、様々な企業様の研修やコンサルティングを担当しています。
最近多く担当するのはいわゆる「マネジメント研修」です。現場のマネジャーのお話をお聞きすると、皆さん悩んでいる・・・。
「チームの業績がなかなか上がらない」
「景気が悪く、部下のモチベーションを維持するのが難しい」
「部下のスキルが高くないのに、忙しすぎてまともに指導できない」
「会議では、上からプレッシャーをかけられ、下からはグチを言われ、精神的にキツイ」
皆さんはいかがでしょうか?
思い当たることはありますか?
一方で、不況のこの時代にも関わらず、チームまとめ、業績を上げ続けているマネジャーがいるのも事実。
何が違うのか?業績を上げ続けているマネジャーは何をしているのか?
キーワードは「自立型の人材づくり」です。
マネジャーがあれこれ言わなくても、部下が自分で考えて、自分で工夫して、チャレンジしている。それどころか、自ら積極的に提案までしてくる…。
理想論だと思わないで下さい。実際に成功しているマネジャーは「自立型の人材」に支えられています。
このコーナーでは、「自立型の人材」を育て、強いチームをつくる「上司力」を考えていきます!
では、「自立型」のメンバーづくりに必要な要素はなんでしょうか?
私は、下記の5点だと考えています。
(1) チームの共通目標を掲げる
チーム全員で追い求める共通目標があり、皆がそれを本気で追い求める。そのことにより、「何とかチームに貢献したい」という気持ちが高まり、自立型の行動が促進されます。(2) 個人ビジョンがハッキリしている
メンバー一人一人が、自分の将来のビジョンがハッキリしていると、今の仕事に意味づけを行うようになり、前向きかつ積極的に行動をするようになります。(3) 認め合う風土
メンバー一人一人の成果や努力を、チーム全体で認め、讃える。人は認められると俄然やる気が出て、「またやってやる!」と自発的に行動するものです。(4) エンパワーメントによる役割分担
エンパワーメント(権限委譲)がなされ、一人一人がチームの中で責任ある役割を与えられていると、「何とか責任を果たさねば」と行動が促進されます。また、責任を持たされることでやりがいにもつながります。(5) 規律の徹底
規律が守られている職場は、けじめがあります。逆に規律が乱れている職場は、やる気が失われます。もちろん、やる気が失われれば自立型にブレーキが掛かります。次回以降は、それぞれの項目について説明を行ってまいります。
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