第6回HRテクノロジー大賞『地方活性賞』
MANGO株式会社
採用のデジタル化によるコロナ禍でのU・Iターン採用の実現
定量的なデータやデジタル技術を活用したオンライン採用による、自宅で完結する選考フローの実現、社員との相性を算出した科学的な配属、テレワークでも安心して働ける体制整備などにより、県外学生のエントリー数が3年で5倍、U・Iターン入社者が60%という実績を出し、デジタルメディアにおける地域の魅力の積極的な発信や、自社の採用構造やそのノウハウの共有により宮崎県全体の人材獲得競争力向上を目指すなど一貫した取り組みが、地方活性化に貢献するとして高く評価されました。プロフィール
高橋 勇太 氏
MANGO株式会社
1981年生まれ、40歳。2004年にセプテーニに新卒入社。10年ほどSEM関連の業務に携わる。SEM本部(当時)責任者を経て、2014年に、MANGO株式会社の代表取締役(現任)およびセプテーニのオペレーション本部(当時)の責任者に着任し、MANGO社の組織作りとセプテーニの運用型広告におけるオペレーションエクセレンスの実現に取り組む。2018年からは、MANGO社の事業に専念するため宮崎へ移住。
代表取締役
増田 麻生 氏
MANGO株式会社
1987年生まれ、34歳。宮崎県高原町出身。2015年にMANGOに入社し、レポートチーム(現データインテグレーション課)、管理オペレーション課(現メディアオペレーション課)、ソーシャルメディア領域の広告運用コンサルタント業務を担当。2017年より採用戦略室の立ち上げを機に、採用活動に従事。
採用戦略室
「業務処理型」の組織から「課題解決型」の組織へ
――まずは御社について簡単にご説明ください。高橋氏:セプテーニグループのグループ企業である弊社は、2009年の設立以来、ここ宮崎県に拠点を構えて、遠隔にてセプテーニグループのデジタル広告支援事業を手掛けています。デジタル広告事業を全国展開するセプテーニグループの、いわゆるニアショアと言われるような立ち位置の会社です。現在従業員数は124名、そのうち正社員は55名で、宮崎県に縁のあるメンバーが全体の8割弱を占めています。
――近年採用活動の強化に対して本格的に取り組まれているそうですが、そこに至るまでにどのような背景や課題があったのでしょうか?
高橋氏:もともと弊社の事業は、セプテーニグループが取り扱うデジタル広告の出稿管理や広告データの集計といったオペレーション業務が中心で、各自与えられた業務を決められた方法で遂行するスキルは高い一方で、課題を「処理」することがミッションとなっていました。しかし、こうした仕事もどんどんシステム化が進み、今後人の手から離れていくことが予想されます。
一方、近年は主力事業として、広告の運用・提案等を行うコンサルティング業務にも力を入れていますが、自分たちで課題を見つけて意思決定をすることに不慣れなメンバーも多く、「自律した組織」になっていくためには今後そこがボトルネックになると感じていました。世の中から本当に必要とされる組織になっていくためには、従来の「業務処理型」の組織からいち早く脱却して、お客様の課題を解決するために価値を提供できる「課題解決型」の組織へと生まれ変わる必要があったのです。加えて、変化の速いデジタル広告業界においてお客様の課題を解決していくためには、我々自身も変化に柔軟に対応できる組織にならなければなりません。
こうした危機感をきっかけに、まずは根っこから組織を作り直すべく、2017年に採用戦略室を設立。さらに昨年度からは採用活動のデジタル化にも本格的に乗り出し、新型コロナウイルス感染症拡大の影響下でも全国の学生と接点を持ち、「宮崎県での新しい働き方」を提案できる仕組みを、セプテーニ・ホールディングスと協働で構築していきました。
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