内定者フォローは「オンライン」から「対面」へ
「2023年卒採用で実施の内定者フォロー」(全体のTOP15)では、最多は「オンラインでの内定者懇親会」の48%ですが、「対面での内定者懇親会」も46%とわずか2%の差しかないほど、対面での内定者フォローが復活してきていることが分かります[図表4]。2023年卒採用の最後は、「11月末時点での内定辞退率」を見てみましょう。全体では、「0%」が25%で最多、次いで「10~30%未満」23%などとなっており、「30%未満」(「0%」~「10~30%」の合計、以下同じ)は65%と3分の2近くになります[図表5]。
企業規模別に「30%未満」の割合で比べてみると、中小企業が77%で最も高く、次いで大企業が全体とほぼ同じ66%、そして中堅企業が50%で最も低くなっています。中堅企業の結果を見ると、最多は「30~50%未満」の29%でどの規模よりも高く、「50%以上」(「50~70%未満」~「90~100%」の合計)の割合も2割を超え、最も高くなっています。中堅企業では、内定者が大企業と競合するケースも多く、内定辞退リスクが最も高くなっているものと思われます。
より「売り手市場」が鮮明に
ここからは、2024年卒採用の調査結果を見ていきましょう。まずは、「2024年卒採用計画数の増減」からです。既に2023年卒採用においても、コロナ禍で採用を凍結していた航空業界をはじめ、新卒採用を復活させる企業や採用計画数を前年より増やす企業が数多く見られましたが、2024年卒採用ではさらにその動きが強まりそうです。
全体では、「前年並み」とする企業が最多で46%、「採用なし」や「未定」の企業も3割以上あるものの、「(前年よりも)増やす」の16%に対して、「(前年よりも)減らす」はわずか2%に過ぎず、企業の採用意欲はますます旺盛になっていることが分かります[図表6]。