就職先との出会いは「就職ナビ」と「インターンシップ」
今度は、入社先として内定承諾した企業との就職活動における最初の接点は何だったのかを見ていきましょう。文系は「就職ナビからのエントリー」の26%が最多で、「インターンシップ」の23%をわずかながら上回ったのに対して、理系は「インターンシップ」の28%が最多で、「就職ナビからのエントリー」の19%を10ポイント近く上回っています[図表6]。理系は「インターンシップ」をきっかけに3割近くの学生が最終的な入社先と巡り会っていますが、前述したように早くから就職志望先を決め込んでいる学生の割合が高く、意中の企業のインターンシップに参加した結果ともいえるでしょう。そのほかでは、「逆求人サイトからのオファー」で就職先と巡り会った学生が、文系で6%、理系で4%ほどとなっています。年々、企業、学生ともに利用ユーザーが増えていることを考えると、今後はこの割合が徐々に高まってくるものと思われます。
文系・理系の合計で25%の学生にとり、就職先となる企業との最初の接点となった「インターンシップ」ですが、インターンシップに参加した学生のうち、インターンシップ先企業から内定が出た学生はどのくらいいるのでしょうか。インターンシップに参加した企業からの内定取得の状況を聞いてみたところ、「インターンシップ参加企業の選考に応募していない」学生が文系で17%、理系で14%いるにもかかわらず、文系で46%、理系では56%と半数以上の学生が「内定が出た」と回答しています[図表7]。
なお、就職先企業との最初の接点が「インターンシップ」と回答した学生の割合と、インターンシップ参加企業から内定を取得した学生の割合とを比べた場合、そのポイント差は文系で23%、理系で28%にもなりますが、そのすべてが内定辞退につながったと考えるのは早計です。最初の接点は、「インターンシップ」よりも早かった「逆求人サイトからのオファー」や「2月以前の業界研究セミナー」などにカウントされているケースも多々あると考えられるからです。夏季インターンシップではなく、冬季インターンシップに参加して内定を取得した学生は、特にこういった傾向が強く出がちです。