インタビューを終えて

企業文化の言語化は、私が専門とする仕事の一つだ。一般的にはミッション(不変の使命)・ビジョン(中長期的な目標)・バリュー(社員の意識・行動指針)という枠組みで、会社が大切にする文化を言語化していく。社内のコア人材でプロジェクトチームを構成し、半年くらいかけて作り上げる。

プロジェクト開始時に聞く質問の1つに、「御社の強みは何ですか?」という問いがあるのだが、これにバシッと答えられる人は少ない。

お客様・取引先・従業員のインタビューやアンケート、そしてプロジェクトメンバーとのディスカッションを通じ、
なぜお客様は仕事を発注してくれるのだろうか。競合との差別化は何だろうか。そもそも我々は世の中にどんな価値を提供している会社で、誰がお客様になりうるのか。そういった本質的な問いに対する答えを探すことで、自分たちの存在意義がおぼろげにも見え、企業文化の土台となっていく。

船瀬さんに同じ質問をしてみた。

稲垣 御社の強みは何ですか?

船瀬 一番の強みはQuipper Identitiesの「User first」です。このUser firstがあるおかげで、教育さえやっていれば価値を出せるといった盲目的な考え方になるのではなく、ユーザーから数字にも基づいた評価をされるといった、教育とビジネスの融合を高次元で追求しているところが強みだと思っています。

彼はバシッと答えてくれた。ゼロから組織を作り上げ、これまで相当な苦労があっただろうが、それを楽しんでいるようにも見える。スタートアップに弱い日本、というイメージがあるが、是非教育の分野で世の中に大きなインパクトを与えていただきたい。

取材協力:船瀬 悠太(ふなせ ゆうた)さん
京都大学大学院 情報学研究科卒業。卒業後はMcKinsey & Companyにて、製造業、小売、製薬企業などのコンサルティングプロジェクトに従事。2014年Quipper入社。東京オフィスにてプロダクトマネージャーを経験後、フィリピンでQuipper Schoolの事業立ち上げに携わる。Quipperのリクルート買収後は、2015年よりインドネシアでQuipper Videoの事業展開の責任者として奮闘中。

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