根強い終身雇用志向
次は、学生の就業意識について見てみましょう。「最初の会社で定年まで働きたい」「3回くらいまでなら転職してもよい」「回数にこだわらず、転職してもよい」「いずれは起業したい」の4択で聞いたところ、最も多かったのは文系・理系ともに「最初の会社で定年まで働きたい」(以下、終身雇用志向派)で、それぞれ41%、43%と4割以上となっています[図表3]。「終身雇用の崩壊」「若者のキャリア意識の変化」「ワーク・ライフ・バランス重視」などが叫ばれる中、今でも終身雇用志向派が一定数いることがうかがえます。一方、「3回くらいまでなら転職してもよい」「回数にこだわらず、転職してもよい」を合わせた転職志向派は、文系56%、理系53%と5割台となっています。次に、入社後、将来就きたいポジション(役職)についてどう考えているのかを見てみましょう。最も多かった回答は、文系・理系ともに「事業部長・部長」で、それぞれ37%、43%と4割前後となっています[図表5]。次いで多いのは、理系では「取締役・執行役員」(18%)、「次長・課長(マネジャー)」(13%)です。文系では理系と反対に、「次長・課長(マネジャー)」(19%)が多く、次いで「取締役・執行役員」(15%)となっています。「社長(起業含む)」は、文系で6%、理系では8%となっており、ともに1割未満にとどまります。また、文系では「役職には就きたくない」が10%と、理系(6%)よりも高い割合となっています。