「メンタルヘルス」とは、精神的、心理的健康状態を意味する。加えて精神的、心理的な健康の回復、維持や増進と、それらにまつわる状況も指すことが多い。メンタルヘルスを損なうと、物事に集中できなくなる、決断力が鈍るなど、精神的な症状が表れて業務に支障をきたす。また、症状を放置しておくとうつ病などの疾病を発症し、最悪の場合は自殺してしまう。 厚生労働省は精神障害の労災認定件数が3年連続で過去最高を更新するなど(2010年度:308件、2011年度:325件、2012年度:475件)、メンタルヘルスを損なう働く人が増加していることから、労働安全衛生法を改正。2015年12月1日から従業員50名以上の職場で年に1度、定期的にストレスチェックを実施することを義務化した。 ストレスチェックの結果は事業者が確認するだけでなく従業員にも返し、必要な場合は本人の希望に応じて作業の転換、労働時間の短縮など就業上適切な措置を講じなければならない。このストレスチェックの義務化によって、職場で働く人の「メンタルヘルス」に注目が集まるようになった。
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