昭和から平成にかけて、日本企業のはたらく人には、“滅私奉公”が求められていました。画一的な価値観で、会社の命令には絶対服従、嫌なことも我慢して会社に仕える、という考え方でいれば、一生安泰だったのです。それは企業の寿命が長く、終身雇用・年功序列が成立していたからこその価値観でした。これは仕事に限らず、幸せや成功している人生の定義にも言えることだと思います。
しかし今、日本では企業寿命はどんどん短くなっています。一方、人間の寿命は延び、人間の職業寿命が企業寿命を上回り、終身雇用や年功序列は成り立たなくなっています。加えて、今はスマホの普及により色々な情報が気軽に手に入る時代です。おのずと、人生観や働くことそのものの意識が変わり、人々は自分の生き方やキャリアを考え、選択する機会が増えます。このような時代の中で、私たちは「はたらいて、笑おう。」を掲げました。その一番の原点は、「充実した人生を過ごせる人が一人でも多い社会をつくるために、はたらくことそのものがもっと多様に、一人ひとりに合ったものになるように、自分で決めていける状態にしたい」ということです。滅私奉公で会社に依存していた昭和〜平成時代の価値観から脱却し、人々が自分の意志で選択できる世界、それが令和時代の「はたらく」の姿です。