6月6日 (金) 13:30 - 14:30(提供:リ・カレント株式会社)

リーダーシップをリーダー昇進前から鍛える唯一の方法

〜リーダーシップ×フォロワーシップのデュアル教育の薦め〜

石橋 真氏

多くの人がリーダーに登用されてから失敗をするのはなぜでしょうか?それはリーダーになってから教育を受けるからです。リーダー教育はリーダー昇進前に始めるべきなのです。昇進前に行うフォロワーシップ強化教育によって上位者の視点を身につけさせ、「自分がリーダーであれば○○する」という当事者意識を持たせることが重要です。同時に上位者に対しては、部下のフォロワーシップを引き出すリーダーシップ教育を施すべきです。本セミナーでは「リーダーシップ×フォロワーシップ」デュアル教育による相乗効果についてご紹介します。リ・カレントのコンセプトは『縁』『学』『場』。「人にご縁を」「学びに熱を」「職場に絆を」——人事のこだわりをカタチにする「縁・学・場」プロデュースカンパニーです。

リーダーシップとフォロワーシップの定義と相乗効果
今日お話ししたいのは、リーダーシップとフォロワーシップの相乗効果によってチームワークが生まれ、効果的に機能するということです。ともすれば組織開発ではリーダーシップが強調されがちですが、鍵を握っているのはフォロワーシップであり、両者が噛み合って生み出される相乗効果が重要です。
では、リーダーシップとフォロワーシップを定義していきましょう。 ここに「裸の男とリーダーシップ」という有名なYouTube映像があります。米国のある野外コンサート会場で、ある男がトランクス一丁で狂ったように踊り始めるのです。傍から見ていると、とってもおバカです。例えばこのように私が七色のかつらをかぶると(写真のように)、皆さんは「バカじゃないの?」と思いますよね?
時にリーダーは、バカにならなければいけない時もあります。そんな時、チームのNO.2やNO.3のフォロワーがしらけていたらチームは盛り上がりませんよね?この映像では、リーダーのおバカな踊りを真似するNO.2やNO.3のフォロワーが出現します。彼らが手招きをして他の人たちを巻き込むことで徐々に踊りの輪が拡がって、最後には200名くらいの人々が踊りだす状態が起こるのです。何が言いたいか、チームの状態はリーダーシップだけではなく、フォロワーシップの影響が大きいということです。
真面目な話に戻します。リーダーシップの役割は、チームの中で「模範」となること、フォロワーシップの役割は「補佐」すること。模範になるにはリスペクトされる必要がありますよね。尊敬される上司はそうでない上司の1.3倍の成果を上げると言われます。
そしてリーダーシップは「ビジョン」を示し(方向)、「決定」します(焦点)。フォロワーシップはビジョンを「翻訳して具体化」し、リーダーの決定を「健全に批判して提言」します。人に「影響」を与えるのはリーダーシップであり、「貢献」するのはフォロワーシップです。結果に対して、リーダーシップは「責任」を負い、フォロワーシップは「当事者」になるのです。
このようにリーダーシップとフォロワーシップは保管し合う役割であり、相乗効果がうみ出せればチームワークが生まれるのです。
マネジャー候補者に「フォロワーシップ&コーチング研修」を実施
私たちがフォロワーシップに着目したのは4年ほど前です。きっかけは大手企業人材開発マネジャーからの相談でした。人材開発マネジャーは「優秀な人材をマネジャーに登用しても、それまでのプレイング状態から抜け出ることができない。そこで昇進前からチームをまとめるリーダーシップを開発したい。だが、その段階でマネジャー候補者には明確な役割が与えられていない。どうすればいいのか?」という悩みでした。そこで私たちは人材開発マネジャーと話し合い、次のような研修を実施しました。一番大きな問題は「マネジャー候補者には明確な役割が与えられていない」ことでしたが、人事制度としては何も基準を変更することはせず、現場のマネジャーと受講者のマネジャー候補者の個別事情と判断に任せることにしました。
プレイング状態から抜け出していない現職マネジャーには「エンパワーメント研修」を実施して権限を委譲するリーダーシップを身につけてもらい、マネジャー候補者には「フォロワーシップ&コーチング研修」を実施したのです。
マネジャー手前のフォロワーシップ開発には3つのメリットがあります。
1つには、プレ・リーダーシップ訓練 (キャリア開発)です。上位者をモデルとして、人によっては反面教師としてマネジメントについて学ぶことです。
2つには、上位者がマネジメントモデルとしての自覚が芽生えて向上することです。
3つには、上位者と部下のリーダーシップとフォロワーシップの相乗効果によってチームワークが健全に機能するようになることです。
誰しもが経験する「マネジャー登用後の壁」を事前に克服
誰もが管理職になる時にぶつかる「マネジャー登用後の壁」があります。リ・カレントでは5月、6月に行ったあるコンサルティング会社の新任マネジャーにインタビューを行いましたが、そこで挙がった項目が以下です。
【1】優先順位、【2】目標・方針、【3】コミュニケーション、【4】人材の評価・育成、【5】トラブルシューティング、【6】ワークライフバランスです。
部下だったときには、上司が優先順位や目標・方針を決めてくれました。コミュニケーションも上司や同僚で良かったのですが、課長になると部下とのコミュニケーションはもちろん部長や他部署の長との調整が必要になります。
人材の評価・育成もマネジャーの責任、トラブルも最終的には自分の責任、そして繁忙期には猛烈に忙しくワークライフバランスどころではありません。
昇進前のフォロワーシップ教育によってこのような「マネジャー登用後の壁」を知ることができます。事前にシミュレーションして学習することで、マネジャーに任用されたときの戸惑いに対する心構えがつくれるはずです。
レポートはまだ続きます。気になる内容の続きはダウンロードしてお楽しみください。

  • リーダーシップ開発は「経験70%、薫陶20%、研修10% 」
  • 多様な人事課題を解くフォロワーシップ
  • 関係の質がいいチームは2倍の成果を上げる
  • 「フォロワーシップ診断」を持っているのはリ・カレントだけ
  • 上司から信頼されるフォロワーシップ5つのステップ
  • 上司と自分の得手不得手による行動パターンと、上司への提案のコツ

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提供:リ・カレント株式会社

講師紹介

  • 石橋 真(いしばし まこと)

    リ・カレント株式会社 代表取締役
    石橋 真(いしばし まこと)氏

    *「人事のこだわりをカタチにする縁・学・場プロデュースカンパニー」リ・カレント㈱代表取締役 *女性活躍推進企業 WisH㈱取締役副社長。 【略歴】 1989年リクルート入社。人材開発(HRD)事業部門で、プレーヤー及びマネジャーとして年間MVPになった経験から、30代社員向けの選抜リーダー研修・突き抜けキャリア研修、20代社員向けの巻き込み型リーダーシップ研修・突破体験研修などでメッセージを送る。 また33歳で起業した研修会社㈱e.C.i代表取締役を解任になった失敗経験から、業績不振者の再起・再生研修を展開。