6月3日 (火) 14:50 - 15:50(提供:リ・カレント株式会社)

クリスピー・クリーム・ドーナツ社の変革ストーリー

〜感動と成長の「人事制度×教育体系×組織文化」〜

日本上陸8年目。毎年10店舗超の出店で事業拡大をつづけるクリスピー・クリーム・ドーナツは、創業時の成功体験が大きすぎたがゆえの課題を抱えており、第2創業期にありがちな経営課題を解決しつつ、さらなる成長を図るという難しいフェーズにあります。この困難な時期を乗り越えるために実施した「人事・組織・教育」改革は、若手人材を輝かせ、女性の活躍の場を広げ、社内に着実な意識改革を起こしはじめました。

成功の原因はおいしいドーナツとホスピタリティ
クリスピー・クリーム・ドーナツの知名度は日本ではそれほど高くありませんが、アメリカでの創業は1937年と古く、2014年5月末時点で世界に810店舗を持っています。 日本に進出したのは2006年12月で、新宿サザンテラスに1号店をオープンしました。この時は連日長蛇の列ができ、その様子がメディアに大きく報道され、日本デビューは大成功しました。そして2014年5月末現在では国内に53店舗を展開、従業員数は約2000名となりました。 当社の成功の要因は、おいしいドーナツとホスピタリティです。お客様に提供する「ドーナツ体験の向上」を推進しており、職場単位でCMM(Creative Magic Moment:魔法の瞬間を創り出そう)という活動を進め、お客様の満足度向上に取り組んでいます。CMM 活動はクルー(アルバイト)も含んでおり、MMM(Master Magic Moment)という表彰プログラムも年1回実施しています。
お祭り騒ぎの1号店開店以来、組織としての課題解決に遅れ
次にわたしとクリスピー・クリーム・ドーナツの出会いについてお話しします。わたしは2012年3月から現職で、経営企画・経理・財務・人事・総務・システムを担当しています。入社した時のわたしは、当社に対して「若い」「明るい」「モチベーションの高い」会社というイメージを持っていました。日本での1号店は2006年12月。その後に店舗数を順調に増やしてきた、成長フェーズの会社に見えたのです。 ところが、入社後1カ月かけて会社の状況を見ていって、わかったことが3つありました。1つ目は、会社も個人も目標設定が明確ではないこと。2つ目は、正確な数値情報を把握できないこと。3つ目は、組織と人にモヤモヤ感があること。 なぜそんな状況に陥っていたのか。初期の成功があまりにも大きく、そのイメージのままで5年、6年が経過し、組織としての課題が放置されたままだったのです。
2012年度から「オトナ化」プロジェクトが始動
2012年3月の時点では初期のブームは一段落し、経営フェーズは次の段階に入っていました。1号店がオープンした2006年から08年までを創業期とすると、09年から11年が拡大期。それに続く2012年からの次のフェーズは、「オトナ化」期と位置づけました。 「オトナ化」のために、年度ごとの経営目標も明確化しました。組織・人事の面では、ゴールを「2016年度新卒採用でのポテンシャル人材の獲得」に設定し、2012年度は「設計」に重点を置いて人事制度・組織の検討を行い、育成計画を練りました。2013年度は「変革」の年で、新人事制度の導入、人材登用、意識改革を実施しました。そして2014年度は「躍進」。これまでに投入した施策のブラッシュアップ、組織活性化の推進、企業ビジョンの浸透を図っています。
レポートはまだ続きます。気になる内容の続きはダウンロードしてお楽しみください。
  • 等級と役職を分離した人事制度
  • 店舗マネジメント組織を刷新。店長のキャリア目標ができる
  • SV公募の合宿研修で外部リソースを活用
  • 組織変革に成功する3つのポイント

続きをダウンロード

提供:リ・カレント株式会社

講師紹介

  • 若月 貴子

    クリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパン株式会社 執行役員 管理本部 本部長
    若月 貴子氏

    西友の経営企画部門にて海外・金融事業等グループ会社管理を担当、海外マネジャー、広報室マネジャーを歴任。2007年、経営コンサルティング会社である経営共創基盤入社。2012年にクリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパンに入社し、現職。経営企画・経理・財務・人事・総務・システムを担当。