調査ではまず、「直近1年以内の中途採用において、選考辞退は発生したか」を尋ねると、86%が「はい」と回答。
さらに、直近1年以内の中途採用で選考辞退が発生した企業に対し、「以前と比較し、選考辞退の発生数に変化はあったか」と尋ねると、50%の企業が「辞退が増えた」と回答。これは昨年より3ポイント増加した形だ。
辞退の発生タイミングは、「面接前日・当日の“ドタキャン辞退”」が、58%で最多。辞退連絡の有無に関しては、「連絡がなかった(すっぽかし)」が、73%で最多。次いで、「メールで連絡があった」(54%)、「電話で連絡があった」(36%)の順となっている。求職者の選考辞退への対応が軽視されている様子が伺える。
次に、直近1年以内の中途採用で選考辞退が発生した企業に対し、「応募者の選考辞退理由」を尋ねると、最も多かった回答は「他社で選考を通過した・内定を取得した」(74%)が圧倒的。2番目に多い「特に理由は聞いていない」(32%)と回答した企業からは、「全く連絡が取れなくなるケースがほとんど」という声が寄せられた。
選考辞退対策をしている企業は全体の54%で、具体的な選考辞退対策を尋ねると、
・「書類選考後、通過者への連絡を早くする」(81%)、
・「面接日程を複数送り、選択できるようにする」(60%)
・「応募者に、今後の選考の流れやお礼をメールで送る」(55%)
という結果。
以下、寄せられたエピソードや各社が抱える悩みを紹介する。
・応募が来た翌日から面談候補日を提示するようにしたら、辞退が減った。面談候補日のうち、直近を希望する方が多い。(IT・情報処理・インターネット関連/100~299名)
・以前は内定辞退が多かったが、最終面接後に会社見学を行ない、入社前面談を実施することで、内定辞退はほぼゼロに等しい状況になった。(サービス関連/50~99名)
・連絡無しのドタキャンが非常に増えており、最終選考もドタキャンされた。前日案内もしているため、せめて辞退連絡をくれたらと思う。(不動産・建設関連/50~99名)
・役員のスケジュールを調整し、面接日を決めるため応募者の都合に100%合わせることができない。(サービス関連/300~999名)
・メールや電話などで親切で丁寧な連絡を取っているが、どこまでが親切で、どこからがしつこく感じるのかが難しい。(流通・小売/100~299名)
etc.