政府主導のテレワーク全国推進運動、「テレワーク・デイズ」。本年は7月23日(月)~7月27日(金)の間において、各企業・団体の状況に応じて、7月24日(火)+その他の日の計2日間以上を「テレワーク・デイズ」として実施予定だ。
今回はテレワークに関するアンケート結果から、実際にテレワークを利用している人と利用経験のない人の感じたメリット、デメリットやそれぞれの声を紹介、テレワーク普及への課題について考察していく。
テレワーク経験者の7割がメリットを実感。不安ほどのデメリットはない?その実態とは

テレワークの認知は4割、テレワークを希望している人は半分以下

2018年6月、人材採用のエン・ジャパン株式会社が運営する、総合求人・転職支援サービス『エン転職』にて、ユーザーを対象に実施した「テレワーク」についてのアンケートの調査結果を発表した。8,341名の回答を得た同調査結果を見ると、エン転職の調査では、「『テレワーク』という働き方を知っていますか?」の問いに対して「知っている」と答えた人は全体の40%という結果だった。一方で、「これまで働いたことのある会社でテレワークの制度があった」と答えた人は17%、「実際にテレワークでの勤務経験がある」と答えた方は4%にとどまっており、テレワークについての認知はそれなりにあるものの、実際の導入は進んでいないという現状が浮き彫りになった。

今後、テレワークが普及していくかについては、ビジネスパーソン自身がそうした働き方を望むかどうかが鍵となるが、テレワーク未経験者に対して「もし選べるならテレワークで働いてみたいですか?」と聞いた問いの回答結果は、「働きたい」が40%、「働きたくない」が12%、「わからない」が50%。期待する人もいる一方で、それ以上に不安視していたり、メリットがわからなかったりする人が多いという結果になっている。

テレワークのメリットは、仕事の質の向上

「テレワークで働きたいと思う」人の理由は、「通勤時間を短くしてプライベートを確保するため」(78%)、「業務に集中することが出来て生産性が上がるため」(35%)、「勤務地が遠いため」(16%)がトップ3だった。主に、通勤時間や不必要な作業を減らすことによって、業務を効率化できることがテレワークに期待できるメリットと考えられているようだ。

では、実際にテレワークではそれらのメリットが得られるのだろうか。
不動産マーケットに関する研究・調査等を行う株式会社ザイマックス不動産総合研究所が2016年に行った「テレワークの実態調査」を見てみると、テレワーク経験者の多くが「集中して仕事ができる」(49.7%)、「仕事の成果が向上する」(39.1%)などの効果を感じており、仕事の質の向上につながるメリットは、期待値以上に実感されているという結果になっている。

しかし、時間効率化に関する「家族との時間が増える」、「残業時間が減る」、「自分の趣味や余暇などの時間が増える」といった項目については、それぞれ3割程度がメリットに感じてはいるようだが、高い期待値に比べるとそれほど大きなメリットにはなっていないことが伺える。

テレワークのデメリットは、時間的な労働負荷の増加

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