株式会社学情は2024年7月4日、2026年3月卒業(修了)予定の大学生・大学院生(以下、26卒生)を対象に実施した「リモート勤務」に関する調査の結果を発表した。調査期間は2024年6月5日~17日で、就活サイトを利用する26卒生748人から回答を得ている。調査結果から、26卒生の就活や企業選びにおける、「リモート勤務」制度の重要度が明らかになった。
【26卒採用】半数以上の学生が“リモート勤務の有無”を重視。「フルリモート」や「居住地自由」制度が企業選びの決め手か

26卒生の7割弱が「フルリモート」や「居住地自由」制度に“志望度が上がる”と回答

コロナ過でリモートワークが普及して以降、オフィス回帰なども経てはいるものの、“リモート”は勤務形態の選択肢の一つとして定着している。そして、“リモート”という勤務形態を選択できるか否かという点は、現代の就活生における企業選びの軸としても重要な要素となっているだろう。では、これから本格的に就活をスタートする26卒生にとって、「リモート勤務制度」のある企業はどのように見えているのだろうか。

はじめに学情は、「『フルリモート』や『居住地自由』の制度を設ける企業は志望度が上がるか?」と尋ねた。すると、31.3%が「志望度が上がる」、35.3%が「どちらかと言えば志望度が上がる」と回答し、合計で66.8%となった。およそ7割に迫る26卒生がフルリモートや居住地自由といった条件によって「志望度が上がる」と考えていることがわかった。

なお、同質問に対するフリーコメントとしては、「フルリモートの選択肢があると、将来結婚や出産・育児などの変化にも対応できる」、「将来、海外に住みたいと考えているため、フルリモート勤務ができると嬉しい」といった“肯定派”の意見の一方、「仕事と生活は線引きしたいため、フルリモート勤務は魅力に感じない」、「自宅での作業は集中出来ないと思う」といった“否定派”の意見も挙がったという。
『フルリモート』や『居住地自由』の制度を設ける企業は志望度が上がるか?

「リモート勤務」制度で志望度が上がる26卒生は7割以上に

次に同社は、「『リモート勤務』制度がある企業は志望度が上がるか?」と尋ねている。すると、「志望度が上がる」(26.9%)および「どちらかと言えば志望度が上がる」(43.4%)との回答の合計は70.3%となり、7割以上の26卒生において、リモート勤務制度があることで志望度が上がっていることがうかがえた。

また、フリーコメントでは「通勤時間の削減に繋がり、時間を有効活用できる」、「ライフステージが変化した時にリモートで働ける選択肢があると嬉しい」といった声が挙がっている。
『リモート勤務』制度がある企業は志望度が上がるか?

26卒生の半数以上が「就活においてリモート勤務の有無を重視する」と回答

最後に同社は、「就職活動において、『リモート勤務』の有無をどの程度重視するか?」と尋ねた。その結果、「最優先で重視する」が8.6%、「最優先ではないが重視する」が41.8%と、「重視する」とする人の合計は50.4%となった。26卒生の半数以上が、リモート勤務の有無を重視しているようだ。

同質問に対しては、「今は重視していないが、将来的には必要性を感じるようになると思う」、「出産や育児で出勤が難しい場合に、リモート勤務制度があると助かる」、「リモート勤務制度が整っている方が、他の面でも柔軟な対応ができる企業というイメージがある」などといったフリーコメントが寄せられたという。
就職活動において、『リモート勤務』の有無をどの程度重視するか?
本調査では、多くの26卒生が、企業選びや就活において「リモート勤務」や「居住地自由」といった“柔軟な働き方”に関する制度の有無を重視している様子がうかがえた。「リモート会議」や「オンライン商談」などが普及し、出社しない働き方を前提とする企業も一般的になった一方で、「リアル」の価値が見直されたことによる“オフィス回帰”の動きも活発化している。そのように「働く場所」や「勤務形態」への注目が社会的に高まる中、新卒採用による人材獲得を目指す企業では、学生のニーズを正しく捉えてアピールしていく必要がありそうだ。

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