熱中症警戒アラートの認知率は8割以上。認知率は年々上昇
「熱中症警戒アラート」は、熱中症の危険性が極めて高い暑熱環境が予測される場合に、気象庁と環境省により発令される。判断の基準には「暑さ指数(WBGT)」が用いられ、気温、湿度、輻射熱(日差し等)、風等の指標をもとに算出される。その日の熱中症危険度を判断する指標にする人も多いと考えられるが、実際にどれほどの人が認知し、予防行動をとっているのだろうか。タニタがまず「熱中症警戒アラートについて知っているか」を尋ねると、「どのようなものか知っていた」が39%、「名前は聞いたことがあった」が43.1%で、両者の合計は82.1%となった。8割以上が熱中症警戒アラートについて認知しており、その認知率は年々上がっていることがわかった。
2024年新設の“熱中症特別警戒アラート”は過半数が認知
次に、「“熱中症特別警戒アラート”が新設されたことを知っているか」を聞いたところ、「名前は聞いたことがあった」は36.4%、「どのようなものか知っていた」は21.3%で、認知率は57.7%となった。なお、環境省が2024年4月に新設した“熱中症特別警戒アラート”(人の健康に重大な被害が生じるおそれがある暑さが予測された場合に、さらに強い警戒を呼びかけるもの)について、前回の2023年の調査時点で新設されることが決まっており、その際の認知率は44.1%だったという。今回の2024年調査では、運用開始を経て認知率が13.6ポイント上昇し、過半数を上回った。
危険度回避に「熱中症警戒アラート」を利用するのは3割で前年より増加
次に、同社が「どのような情報から熱中症の危険度を判断しているか」と質問すると、最も多かったのは「テレビの天気予報」(2024年調査:45.6%、2023年調査:46.4%)で、次点以降は「天気予報サイト」(2024年・2023年ともに32.3%)、「熱中症警戒アラート」(2024年:29.9%、2023年:22.8%)が続いた。3位の「熱中症警戒アラート」は、前年から7.1ポイント上昇し、現在では3割近くが熱中症対策のための情報として活用していることがわかった。8割以上が「熱中症警戒アラート」により自ら予防行動を取っている
最後に、熱中症警戒アラートの内容を理解している人に「熱中症警戒アラートが発表された際にどのような予防行動を取ったか」を聞いたところ、「何らかの予防行動を取ったことがある」という人の割合は合計83.8%と、8割を上回った。熱中症警戒アラートの発令を受け、今日・明日の行動を決めている人が多数いるようだ。詳しい予防行動を見ていくと、2024年の回答結果で上位だったのは「喉が渇く前に水分補給」(53.6%)、「外出を控えた」(40.3%)、「いつもより積極的にエアコンを使用」(37.7%)だった。