
7割弱が自身の勤務先を「ホワイト企業」と認識
企業において働き方改革が進められる昨今、ワークライフバランスや柔軟な働き方が整備されるなかで、取り沙汰されはじめているのが“ゆるブラック”と呼ばれる企業だ。本調査においては「働きやすく居心地は良いが、仕事のやりがいや成長を感じられず、スキルアップやキャリアアップも難しい職場」と定義されるが、実際に働く人は自身の勤務先についてどのように捉えているのだろうか。はじめにアデコは、「現在の勤務先はホワイト企業かブラック企業か」を尋ねている。すると、「ホワイト企業」と回答したのは68.9%(ホワイト企業:17.2%、どちらかといえばホワイト企業:51.7%)と、7割に迫った。

Adecco Group Japan調べ(以下同じ)
ホワイト企業に勤める人の約4割が、自身の勤務先を“ゆるブラック”と感じている
次に同社は、現在の勤務先が「ホワイト企業である」と回答した人に対し、「現在の勤務先は『ゆるブラック』だと思うか」を尋ねた。すると、「そう思う」との回答が40.3%(そう思う:8.3%、どちらかといえばそう思う:32.1%)となった。自らの勤務先を“ホワイト企業”と認識している人の約4割が、その実態を“ゆるブラック”と捉えていることがわかった。
“ゆるブラック企業”に勤める人の4割弱が「1年以内の転職」を検討
続いて同社は、現在の勤務先について「ゆるブラックである」と考えている人に対し、「1年以内に転職しようと考えているか」を尋ねている。すると、「すでに転職活動をしている」が10.1%、「1年以内に転職しようと考えているが、まだ活動はしていない」が27.3%、「1年以内に転職しようとは考えていない」が43.5%、「わからない/考えたことがない」が19.1%となった。すでに転職活動を行っている人を含め、4割弱の人が「1年以内の転職」を考えているようだ。
“ゆるブラック企業”では「キャリア形成」や「昇進・昇格」の期待値が低い結果に
最後に同社は、全員に対し、特定の4項目(昇進・昇格、昇給、キャリア形成、スキルアップ)について「現在の勤務先における期待度」を尋ねた。すると、ネガティブな回答の割合が特に高かったのは「キャリア形成」で、59.2%が「望めない」と回答した(どちらかといえば望めない:39.4%、望めない:19.8%)。また、そのほかの各項目についても、すべてにおいて5割以上が「望めない」と回答しており、全項目を通して勤務先での期待度の低さが目立つ結果となった。