新入社員の初期配属範囲は「全国」が34.5%で最多
24卒の新入社員が入社して2ヵ月。新人研修期間も終わり、多くの新入社員が初期配属先に就くころだろう。入社後の配属先の決め方等は企業によって様々であるが、人事担当者から見た実態はどのようになっているのだろうか。なお、本記事では従業員数1,000人以上を“大企業”、300~999人を“中堅企業”、100~299人を“中小企業”とする。リクルートは、「国内の拠点範囲」および「新入社員の初任配属範囲」について尋ねた。まず「拠点範囲」について企業規模別に見ていくと、「全国」とした大企業は62.4%であるのに対し、中小企業は13.1%だった。
また、「新入社員の初任配属範囲」についても、「拠点範囲」とほとんど同様の傾向が見られた。
新入社員への配属先伝達時期は「入社時以降」が「内定承諾前」より多い傾向
次に同社は、「新入社員への配属先伝達時期」および「配属先伝達時期ごとの新入社員の割合」について調査した。すると、「新入社員への配属先伝達時期」については、いずれの従業員規模でも「内定承諾後~入社前」とする企業の割合が最も高かった。また、「配属先伝達時期ごとの新入社員の割合」については、「内定承諾前」(募集時、選考時、内々定・内定時、内々定・内定後~内定承諾前の合計)が34.6%、「入社時以降」(入社時、入社後の合計)が41.4%となり、入社後の方がわずかに高い結果となった。
「新入社員の配属に関する制度変更」の必要性を実感も、実施割合は低い結果に
続いて同社は、「新入社員の配属に関する制度変更、やり方の見直し」について、「必要性を感じているか」および「できているか」をそれぞれ尋ねた。すると、「必要性を感じている」(強く感じている、やや感じているの合計)とする企業は全体で51.8%となった。また、これについて従業員規模別に見ていくと、従業員規模の大きい企業ほど「感じている」とする割合が高かった。一方、「できているか」との問いでは、必要性を感じている企業のうち約半数の50.4%が「できていない」(できていない、あまりできていないの合計)している現状が分かった。
“新入社員の配属のやり方”を見直しできている企業の方が、取組み実施割合も高く
また、同社は“新入社員の配属のやり方”の見直し状況別に、「具体的な取り組み実施状況」および「配属に関する実施方針」を尋ねた。すると、「具体的な取り組み実施状況」については、どの取り組みも見直しできている企業の方が実施割合が高い結果となった。特に、「本人のキャリアや成長の観点での配置理由の説明」、「配置理由の説明」、「配置の納得感の確認」などについては、実施割合の差が大きくなっているようだ。他方で「実施方針」については、人員充足の重視は見直し状況に関わらず高い割合となったものの、本人の希望や事情の重視など、他の項目では差が目立つ傾向にあった。