経済産業省は2024年5月27日、東京証券取引所・情報処理推進機構(IPA)と共同で「DX銘柄2024」に25社を選定し、発表した。このうち、特に優れた先導企業として株式会社LIXIL、三菱重工業株式会社、株式会社アシックスの3社がグランプリを受賞した。さらに、傑出した取り組みを継続する「DXプラチナ企業2024-2026」には、株式会社日立製作所と株式会社トプコンが選ばれている。ここでは、「DX注目企業2024」の21社を含む全選定企業を紹介する。
【DX銘柄2024】選定企業25社を経産省が発表。グランプリ3社のほか日立製作所とトプコンが“プラチナ”受賞、新たな選定基準も

【DXグランプリ企業2024】LIXIL、三菱重工業、アシックスの3社が受賞

「DX銘柄」については、東京証券取引所に上場している企業の中から、企業価値の向上につながるDX推進の仕組みを社内に構築し、優れたデジタル活用の成果や実績を生み出している企業が認定される。

今回の「DX銘柄2024」選定審査にあたっては、これまで活用してきたROE(自己資本利益率)に加えて、新たな選定指標として「PBR(株価純資産倍率)」が追加された。これは、高い資本効率・収益性(高いROE)を確保しつつ、社会課題の解決を通じた成長戦略を策定することで成長期待を集め、持続的に企業価値を向上させる経営に取り組む企業を評価するためだという。

そうした選定基準のもと、特に優れた先導企業として「LIXIL」、「三菱重工業」、「アシックス」の3社が「DXグランプリ企業2024」に選出された。

【DXグランプリ企業2024】(業種順)

DXグランプリ企業2024(業種順)
上記のグランプリ企業のほか、「DX銘柄2024」に選出された22社は以下の通り。

【DX銘柄2024】(業種順 証券コード順)※DXグランプリ企業を除く

DX銘柄2024(業種順 証券コード順)※DXグランプリ企業を除く

「DXプラチナ企業2024-2026」は日立製作所とトプコンが受賞

また、DX銘柄に選ばれた企業の中で、特に傑出した取組みを継続している企業として、「日立製作所」と「トプコン」の2社が選ばれた。なお、DXプラチナ企業の選定要件は「3年連続でDX銘柄に選定されていること」および「過去にDXグランプリに選定されていること」となっている。同選定は3年間の時限措置とされることから「DXプラチナ企業2024-2026」と表記される。

【DXプラチナ企業2024-2026】(業種順)

DXプラチナ企業2024-2026(業種順)

「DX注目企業2024」に選出された21社は?

さらに、「DX銘柄」に選定されていない企業の中から、特に「企業価値貢献」の観点で注目されるべき取り組みを行う企業21社が選定された。

【DX注目企業2024】(業種順)

DX注目企業2024(業種順)

「DX銘柄2024」の選定プロセスについて

経済産業省が同日に公開した「DX銘柄2024選定企業レポート」では、選定のプロセスについて以下のように公表されている。

1.「DX調査2024」の実施
東京証券取引所の上場会社約 3,800社を対象に「DX調査 2024」を実施。回答企業 344社のうち、東京証券取引所に上場かつ「DX認定」を取得している企業を選定対象としました。

2.一次評価:「選択式項目」及び財務指標によるスコアリング
アンケート調査の「選択式項目」及び ROE・PBRに基づき、スコアリングを実施し、一定基準以上の企業を、候補企業として選定しました。スコアリング基準については DX銘柄評価委員会にて決定

3.二次評価及び最終選考
一次評価で選定された候補企業を対象に、アンケート調査の「記述回答(企業価値貢献、DX実現能力、ステークホルダーへの開示)」について、DX銘柄評価委員が評価を実施。当該結果を基に、DX銘柄評価委員会による最終審査を実施。業種ごとに優れた企業を「DX銘柄 2024」として選定しています。また、「DX銘柄 2024」に選定されていない企業の中から、特に企業価値貢献部分において、注目される取組を実施している企業を、DX銘柄評価委員会の審査により「DX注目企業 2024」として選定しました。さらに、企業の競争力強化に資するDXの推進を強く後押しするため、「DX銘柄 2024」選定企業の中から、業種の枠を超えて、“デジタル時代を先導する企業”を、「DXグランプリ 2024」として選定しています。
「DX銘柄2024」選定プロセス

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