株式会社JVCケンウッドは2024年1月29日、「スーパーフレックスタイム制度の導入、および同性パートナーを配偶者に含める人事施策」を、去る1月1日より開始したと発表した。これにより同社は、働き方改革とダイバーシティ&インクルージョン(以下、D&I)を推進するための取り組みを強化したい考えだ。
コアタイムなしの「スーパーフレックスタイム制度」および「同性パートナーを配偶者に含める人事施策」をJVCケンウッドが開始

スーパーフレックスタイム制度の導入などにより優秀人材の確保と企業価値向上を目指す

JVCケンウッドは、「働き方改革」と「D&I」を推進する取り組みの一環として、コアタイムを廃止し、有給休暇とは別に任意で休日を取得できるスーパーフレックスタイム制度の導入、および就業規則や関連規程などの一部を改定し、事実婚の相手方と同性パートナーを社内制度上の配偶者に含める人事施策を、1月1日付で開始した。各取り組みの概要は以下の通りだ。

●スーパーフレックスタイム制度
従来のフレックスタイム制度で設定していたコアタイム(10~15時)を廃止するとともに、フレキシブルタイムの開始時刻を1時間前倒しして6時から勤務可能とする(新フレキシブルタイム:6~22時)。また、年次有給休暇とは別に、個人が任意で休日を取得できる「非労働日」を導入。「非労働日」は、超過勤務時間を使用して設定できるようにし、週休3日で働くことも可能とする。

●事実婚の相手方と同性パートナーを社内制度上の配偶者に含める人事施策
社員就業規則や関連規程などの一部を改定し、社内制度における配偶者に「会社が認めた事実婚の相手方および同性パートナー」を含める。これにより、事実婚の相手方と同性パートナーにも、原則として配偶者と同じ制度が適用(※)される。

※適用例として、家族手当、結婚休暇、社員慶弔慰規程、育児・介護関連規程などがある。なお、社外・公的機関が関わる制度(税法上、社会保険、労働保険など)によっては適用できない場合もある


なお、同社ではこれまでも働き方改革・D&Iの推進に関する取り組みを行ってきたという。主な実績は以下の通り。

●働き方改革に関する制度の導入
テレワーク規程、働き方選択制度(時間選択、エリア選択)、セカンドキャリア支援制度(副業可)など

●D&I推進に関する外部認定の取得
「えるぼし」認定(3段階目)、「PRIDE指標2023」認定(ゴールド)

ただし、本内容は発表時のものであり、最新の情報とは異なる場合がある。


同社は、中期経営計画「VISION2025」において、経営方針の一つとして「イノベーションを実現する人材育成と組織能力強化」を掲げ、「人材戦略/多様性」をテーマとした人的資本戦略の取り組みを強化している。今後も、社会環境の変化や個人の多様な価値観に対応し、より柔軟な働き方を実現するべく、全ての従業員が自分らしく生き生きと働くことができる職場環境の整備を進めるという。それにより、優秀な人材の確保と企業価値の向上を目指すとのことだ。
少子高齢化やグローバル化が進む時代において、働き方改革やD&Iへの取り組みは、より重要性が増していくと考えられる。企業にとって、職場環境の改善など「魅力ある職場づくり」は人材の定着や確保などにもつながるだろう。こうした他社の取り組みも参考にしながら、自社でも施策を強化してみてはいかがだろうか。

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