“不妊治療”と“仕事”の両立を「チャイルドプラン休暇」で支援
株式会社ネオキャリアは、不妊治療を理由とする休職・休暇のための新制度として、2023年9月1日より「チャイルドプラン休職/休暇」を開始したと発表した。これにより、従業員は不妊治療において“最大3ヵ月の休職”や“12日分の特別休暇の付与”が可能となった。厚生労働省の調査によると、不妊治療の経験者または予定する労働者のうち、「仕事と不妊治療を両立できなかった」との回答者は3割を超えたという。その理由には、「精神面・体力面の負担が大きいこと」や「通院回数が多いことから仕事との日程調整が難しいこと」が多く挙げられていた。
不妊治療を理由に退職を選択するということは、従業員のキャリア形成に支障をきたすのみならず、企業の人材確保にも影響が及ぶ可能性もある。そこで同社は、日程調整など“企業側で改善できる点”について対策を行うべく、こうした制度の新設に至ったとのことだ。これにより、社員の「不妊治療と仕事の両立」を支援していくとしている。
三井住友FG、「男性従業員の育児参画」を推進強化。育休取得率100%を目指す
株式会社三井住友フィナンシャルグループでは、社会課題の一つである「男性従業員の育児参画」推進への取り組みを強化していくと発表した。全男性従業員を対象にグループ共通の「目指す姿」として、(1)男性育児休業取得率100%、(2)男性育児休業日数/期間を子どもが2歳になるまでの期間に平均30日以上の2つを掲げ、育児休業制度などの定期的な利用推奨や本人・マネジメント向けの男性の育児参画に関する研修コンテンツの拡充などを図るという。これにより同グループでは、従業員の意識改革を行うと同時に、従業員が性別を問わず、ライフスタイルに応じて仕事と家庭を両立しやすい環境づくりを、さらに進めていく考えだ。
また、積水ハウスグループが取り組んでいる「育休を考える日(9月19日)プロジェクト」に賛同しており、“日本でも男性の育児休業取得が当たり前になる社会”の実現にも貢献していくとしている。
「Reスキル認定制度」2024年4月開講の申請受付を経産省が実施
経済産業省は、「リスキル講座(第四次産業革命スキル習得講座)認定制度」について、2024年の認定適用を希望する講座の申請受付を開始したと発表した。同制度は、IT・データ分野を中心とした教育訓練講座について経済産業大臣が認定を行うもので、第13回となる今回は2023年10月2日~11月2日に実施された。これにより、同省はDX人材に求められる知識・スキルを習得できる専門的かつ実践的な教育訓練講座の認定、および奨励を通じて、DXを推進する人材の育成や社会人のリスキリング促進を図ることを目的としている。今回、それらを達成するべく、必要な知識・スキル・役割などを示す「DX推進スキル標準」に基づき、認定講座の対象分野も拡充しているという。
なお、経済産業大臣が認定した教育訓練講座のうち、厚生労働省が定める一定の要件を満たし、厚生労働大臣が指定した講座は、「教育訓練給付制度(専門実践教育訓練)」の対象となる。これは、厚労省の「人材開発支援助成金」と連携しており、両サイドからリスキリングを促進していく考えだ。
「Reスキル認定制度」2024年4月開講の申請受付を経産省が開始。厚労省の「人材開発支援助成金」と連携しリスキリング促進
東急不動産が「ブリッジパーソン」を社内育成するDXプログラムを開発
東急不動産ホールディングス株式会社は、グループ全体のDX推進をリードする「ブリッジパーソン」の育成強化プログラムを公開した。同社では、ビジネスとデジタルをつなぐ人材を「ブリッジパーソン」と位置づけ、これまでも不動産業界のDXをリードするエキスパート集団としてグループ内のDX推進を支援してきた。そこで同社は、「ブリッジパーソンには複合的な能力が求められる」と想定して、同子会社のTFHD digital株式会社と共同で、業務に活用できる実践的な内容の育成強化プログラム開発に至ったという。2022年10月~2023年7月の期間、計4回にわたってグループ内で実施したところ、計19人のブリッジパーソン育成という成果につながった。また、プログラム終了後の会社の業務効率化への貢献や、社内の業績功労賞を獲得するなど、「成果」に貢献した事例もあるとのことだ。
東急不動産「ブリッジパーソン」を社内育成するDXプログラムを開発。実課題を元にプロジェクト計画を学ぶ
キリンHD、「生理休暇制度」の名称変更・適用範囲拡大で、取得促進を図る
キリンホールディングス株式会社は、「生理休暇」の適用範囲および取得事由を拡大する制度変更を、2023年11月1日より行うと発表した。同制度の名称については、従来の「生理休暇」から、女性を表す“Female”の頭文字“F”を用いた「エフ休暇」に名称が変更された。また、これまで失効した年次有給休暇を上限日数まで積み立てて、一定の利用条件のものと取得できる休暇制度である「積立休暇」の取得事由に、「エフ休暇」を追加した。これにより、これまで生理日に限定されていた「エフ休暇」の適用範囲が、月経前症候群(PMS)など整理に関する体調不良にも拡大されたという。「生理休暇」は労働基準法第68条により定められている法定休日であるものの、直接的な表現名称などであるなどの理由から、取得率は非常に低いという課題があった。この名称変更や適用範囲の拡充により、従業員の「心理的な障壁」を取り除き、取得率の向上を目指していく考えだ。
キリンHD、「生理休暇制度」の名称変更・適用範囲拡大で“利用しやすい制度”に。女性の健康課題へ配慮した環境整備へ