「職場に友達が必要」とする会社員は約6割に。立場の違いで友達の必要性に大きな差
最近では「会社の飲み会に参加したくない」といった意見が多く聞かれ、業務とプライベートの時間を明確に分けて考える人も増えつつある。しかしそうなると、企業に勤める人々は、職場で周りとどのような付き合い方をしているのだろうか。はじめに識学は、「職場に友達が必要だと思うか」を尋ねた。すると、「必要だと思う」は59.7%と、6割に迫った。
その中で「一般社員」と「管理職」の役職別に見ると、「友達が必要だと思う」とした「一般社員」は55.7%なのに対し、「管理職」は72.9%と、立場の違いで“友達の必要性”の認識に大きな差があることが明らかとなった。
また男女別に見ると、男性の66%が「必要」と回答しているのに対し、女性は53.3%だった。女性の方が職場の友達の線引きをややシビアにしていることがうかがえる。
対して、「職場に友達が必要ではない」とした回答者に「その理由」を尋ねると、「仕事とプライベートを分けているから」が次位に圧倒的な差をつけ、最も多い結果になったとのことだ。以下、「友達になれる人が職場にいないから」、「仕事がはかどらないから」などの理由も上位になったという。
実際に半数が「友達がいる」と回答。管理職は6割を超え、一般社員と大きく乖離
続いて同社は、「実際に、職場に友達はいるか」を尋ねた。すると全体では、職場に「友達がいる」とする人は50.3%、「友達がいない」とする人は49.7%で、いずれも半数程度だった。「一般社員」と「管理職」の役職別に見ると、友達がいるとした「一般社員」が46.1%なのに対し、「管理職」は64.3%と、友達の有無でも立場の違いで差があることがわかった。
また男女別にも見たところ、「男性」は51.3%、「女性」は49.3%と、こちらは性別での差は見受けられなかった。
「プライベートな話」や「相談」ができる仲の人がいるとの回答が多数。管理職の人間関係はより濃密か
続いて同社は、「職場の人間関係でどのような人が多いか」を尋ねた。すると、最も多かったのは「気軽に話ができる人がいる」だった。以下、「苦手な人がいる」、「信頼できる人がいる」が続き、これら2つはほぼ同数だったという。そこで、「具体的に、職場でどのような付き合い方の人がいるか」を尋ねた。その結果、「仕事とは関係ない話ができる」が62.7%と最も多かった。以降、「愚痴を聞いてくれる」が39.3%、「仕事の悩みを聞いてくれる」が33%で続いた。また、会話や相談関係以外で上位にあがった項目では、「プライベートのLINEを交換している」が31.7%と、「ランチに行く」の30.3%より高い数値だった。
さらに、「管理職」に絞って見てみると、「仕事の悩みを聞いてくれる」、「愚痴を聞いてくれる」、「就業後などに飲みに行く」がいずれも42.9%だった。それぞれ「一般社員」の数値よりも高いことから、同社は「管理職の人は職場の人間関係がより濃密で、そのおかげで立場を確立しているのではないか」との見解を示している。
「挨拶」や「笑顔」を心がけて円滑化へ。管理職は一般社員よりも「社外のコミュニケーション」を重視する傾向に
次に同社が、「職場の人間関係での悩み」を尋ねたところ、「上司とそりが合わない」や「仕事のフォローをしてくれない」、「(人間関係において、好き嫌いなどで)正統な評価をしてくれない」などが上位を占めたという。そこで、「職場での人間関係をよくするために気をつけていること」を尋ねた。その結果、「挨拶をする」(72%)が最も多く、以下、「笑顔で接する」(41.7%)、「社内でのコミュニケーションの機会を増やす」(37.3%)が続いた。このことから、職場の人間関係において、基本となるコミュニケーションを重要視する人が多いとうかがえる。
また役職別に見ると、「社外でのコミュニケーションを増やす」の項目では、「一般社員」が9.1%だったのに対し、「管理職」では22.9%となり、倍以上の差があることが明らかとなった。