“年下の上司”と“年上の部下”ともに7割以上が「仕事はやりやすい」と回答
近年、年功序列から成果主義へのシフト、定年の延長によるシニア社員の増加などで、上司が年下であるケースは増えつつある。“年下の上司”と“年上の部下”間のマネジメントの実態はどうなのだろうか。まずサイボウズは、年下の上司がいる人と、年上の部下がいる人に対し「仕事のやりやすさ」を尋ねた。その結果、「やりやすい」(「とてもやりやすい」、「まあやりやすい」の計)がともに76%と同率だった。
一方、年上の部下側の上位3つは、「相手に上から目線がない」、「相手が聞く耳を持っている」、「相手が話しかけやすい雰囲気」だった。年下の部下との接しやすさや相談しやすさに関わる理由が上位となった。
年上の部下へのマネジメントに「敬語・丁寧な言葉遣い」はさほど求められていない
次に同社は、年下の上司・年上の部下に対し、「年上の部下へのマネジメントに必要だと思うこと」を聞いた。すると、年下の上司側は「敬語・丁寧な言葉遣い」が41.9%で最多だったが、年上の部下側は27.7%にとどまった。一方、マネジメントされる側となる年上の部下側では、「部下の話を聞く」が43.2%と最も多かった。その他、「適切な判断と意思決定」や「部下のミスのフォロー」といった適切な関与が、マネジメントに必要という意見が上位となった。
さらに、年下の上司が「年上の部下に実際にしていること」の回答を重ねると、いずれも10ポイント以上の差が見られ、実態が追いついていない様子がうかがえる結果となった。
年下の上司は「部下の固定化した価値観」や「チームの人間関係」に苦労を感じている
次に、年下の上司に対し、「年上の部下に関する意見」を同社が尋ねた。その結果、「年上の部下の価値観は、なかなか変わらない」(67.6%)、「年上の部下は、所属チームの人間関係に置いて気を遣う」(58.6%)の項目について、年下の上司の過半数が「そう思う」と回答した。また、「自身が年下の上司で、苦労したこと」の自由回答には、「年上の部下の固定化したやり方・考え方」や「年上の部下に気を遣い、伝え方が難しい」、「年上の部下と他メンバーとの、関係調整」といった声があがったとのことだ。