6割以上の管理職が「コロナ禍で部下の適切なマネジメント方法が変化」と回答
新型コロナウイルス感染症の影響から多くの人の働き方が変容しているが、適切なマネジメントのあり方にも変化はあるのだろうか。まず、みんなのエージェントは「コロナ禍での働き方の変化により、部下の適切なマネジメント方法が変化したか」と質問している。すると、「かなりそう思う」が18.7%、「ややそう思う」が44.9%となり、合わせて63.6%が「コロナ禍では適切なマネジメント方法が変化している」と感じていることがわかった。
具体的な変化は「効率重視のマネジメント」や「行動より成果を重視」など
続いて、「適切なマネジメント方法が変化している」と回答した人に対し、「具体的な変化」について自由回答で尋ねると、以下のような回答が得られた。・54歳:日頃の行動より成果を見るようになった
・53歳:仕事の進み具合が見えにくいことがある
・51歳:タイムマネジメントとコミュニケーション方法
・46歳:こまめな状況確認が求められる
・54歳:WEBを通じた指導や意見交換が増え、対面とはやり方や伝わり方が異なる
・40歳:精神面だけでなく、身体面についても調子を聞く頻度が増えた
・34歳:全て指示するのではなく、自発的に考えて行動するような促しを実施
コロナ禍で「部下のマネジメント」に苦戦する管理職が6割に
「コロナ禍において、部下のマネジメントに苦戦しているか」との質問に対しては、「かなりそう感じる」が15%、「ややそう感じる」が45.8%となり、合計60.8%がマネジメントに苦戦している状況がうかがえる結果となった。マネジメントの課題は「部下とのコミュニケーション量が減少」が最多
同社は続いて、「マネジメントに苦戦している」とした回答者に、「コロナ禍でのマネジメントの課題」を複数回答で尋ねた。すると、「部下とのコミュニケーション量が減少している」が75.4%で最も多く、以下、「リモートではコロナ禍以前のマネジメントが通用しない」が35.4%、「マネジメント方法の再現性がない」が30.8%などと続いた。約7割が「部下のマネジメントが勘や経験頼りになる」と回答
さらに、「部下のマネジメントを行う際に、勘や経験頼りになってしまうことがあるか」との質問に対しては、「かなりある」が16.9%、「ややある」が52.3%となった。約7割の回答者が、「勘や経験に頼ったマネジメント」を行ったことがあるようだ。“勘や経験頼り”になってしまう場面は「新入社員に対するOJT」や「未経験の環境」など
また、「どのような場面でマネジメントが勘や経験頼りになるか」を尋ねた質問では、「新入社員に対する営業活動のOJT」や「コロナ禍によって経験したことがない環境」などの回答があった。回答の一部は以下の通り。・48歳:咄嗟の判断
・54歳:アドバイスをする際に、個人個人に合った伝え方に配慮する場合
・51歳:顧客との折衝や開拓について
・42歳:日常的な人との関わり方
・46歳:繁忙期のタスク割、昇進時の面談など
・40歳:表情などで勝手に調子をみてしまう
・34歳:新入社員に対する、営業活動のOJT
働き方のスタイルの変容に応じたマネジメントが求められるようになるなか、これまでのマネジメント方法が通用しないことに苦戦する管理職層が多いことがわかった。企業は、管理職層が適切なマネジメントのあり方を学べる機会を用意することが、今後より重要となるのではないだろうか。