学術機関や企業などから幅広い領域の研究テーマを募集
内閣府では、2014年に「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」を創設し、総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)の司令塔機能をいかした、府省横断的な研究開発に取り組んでいる。現在実施中である、SIP第2期の期間が来年度で終了することを踏まえ、2023年度からの次期SIPで取り組むべき課題について、昨年12月末に課題候補(ターゲット領域)を決定している。次期のSIPでは、2021年3月26日に閣議決定された「第6期科学技術・イノベーション基本計画」に基づき、「Society 5.0」として我が国が目指す将来像の実現に貢献するテーマを設定したとのことだ。
各課題候補について、大学、研究機関、企業、ベンチャーなどから幅広く研究開発テーマのアイデアを募るため、情報提供依頼、いわゆるRFI(Request for Information)の実施を同日より開始する。RFIは、次期SIPの各課題候補(ターゲット領域)について、大学、研究機関、企業、ベンチャーなどの関係者からの、実施する研究開発テーマのアイデアに関する幅広い情報提供を目的として実施するものだ。情報提供のあった研究開発テーマの内容を参考に、2022年度に次期SIPの具体化に向けたフィジビリティスタディ(FS)を実施予定としている。
次期SIPにむけ、本年1月~2月にかけて情報提供依頼(RFI)を実施
情報提供依頼の要項は以下の通りだ。(1)募集期間2022年1月19日(水)~2月28日(月)17:00まで
(2)募集対象次期SIPの課題候補で取り上げるべき研究開発テーマ
(詳細は内閣府が委託するウェブサイト※から確認可能)
(3)情報提供主体情報提供を行う研究開発テーマの実施主体となりうる大学、研究機関、企業、ベンチャー、業界団体等又はそれらに所属する者
(4)募集概要応募は内閣府が委託したウェブサイトから「応募様式」をダウンロードのうえ実施。応募様式への必要記載事項は以下の通り。
・研究開発テーマ名
・次期SIP課題候補のうち、情報提供する研究開発テーマの対象となるもの
・次期SIP課題候補に対し、情報提供する研究開発テーマが何をどのように解決するか
・次期SIPで取り組むべき研究開発の内容 など
なお、「想定する研究開発体制」、「情報提供する研究開発内容の技術成熟度レベル」、「関係のある論文」、「特許」、「国・国研からの委託費・補助金の実績」等の参考情報の提供を任意で依頼している。
また、ウェブサイトでは情報提供に関する「留意事項」等、募集の詳細も掲載している。
科学技術により「経済発展」と「社会課題」の解決を両立させ、豊かで住みやすい社会を目指すには、これまでになかったアイデアや技術を駆使した新たなイノベーションが欠かせない。先行きが不透明な昨今において、官民が連携で行う大規模なプロジェクトには、大きな期待が寄せられるだろう。