健康経営への関心は増加傾向。企業が社会的評価を得やすい環境を整備
健康経営に対する企業の意識は年々高まっており、経産省が2014年度から実施している「健康経営度調査」への回答数も、2020年度は2,523法人で過去最高となった。日経平均株価を構成する225銘柄のうち8割超の企業が参加し、各業界を代表する企業の多くが、経営戦略の1つとして健康経営を推進している。また、ESG(Environment=環境・Social=社会・Governance=ガバナンス)の観点でも、「健康」は“S(=社会)”に位置づけられていることから、企業経営における「健康」の位置づけにも関心が高まっている状況だ。このような関心の高まりをさらに促進すべく、経産省では「健康長寿社会の実現」に向けた取り組みを推進する。特に優れた健康経営を実践する企業を選定する「健康経営銘柄」や、健康経営を実践する企業を「大規模法人」と「中小規模法人」の2つの部門に分けて認定する「健康経営優良法人認定制度」を実施。なお、「健康経営優良法人認定制度」については、大規模法人部門の上位企業を「ホワイト500」、中小規模部門の上位企業を「ブライト500」として認定する。2022年の選定・認定に係る申請は、上記の通り8月31日よりすでに開始している。
また、両取り組みの選定および認定にも利用する「健康経営度調査」についても、2021年度調査より新たに3つの調査項目を追加。新たなチェックポイントを設けることで、健康経営の取り組み状況と経年での変化を分析し、健康経営がより評価される環境整備に取り組みたい考えだ。なお、今回より新たに加えた項目は以下の3つだ。
(2)業務パフォーマンスの評価・分析:従業員の業務パフォーマンスの測定の有無とその手法
(3)スコープの拡大:自社だけでなく、取引先の健康経営の取り組みを支援しているか、社会全体の健康への寄与等
「健康経営銘柄2022」および「健康経営優良法人2022」の認定スケジュール
「健康経営銘柄2022」および「健康経営優良法人2022(大規模法人部門)」は、2021年度健康経営度調査の回答が必須となり、調査票への回答が申請受付となる。「健康経営優良法人2022(中小規模法人部門)」と併せた申請ならびに認定スケジュールは以下の通り。<大規模法人部門>
健康経営度調査:2021年8月30日(月)~2021年年10月25日(月)17時
選定・認定時期:2022年3月頃
<中小規模法人部門>
申請:2021年8月30日(月)~2021年11月1日(月)17時
認定:2022年3月頃
令和3年度申請のスケジュールについて