プラットフォーム立ち上げで海外企業との協業をサポート
これまで経産省では「アジアDX構想」の下、日本企業とASEANなどの現地企業との協業により、デジタル技術を用いて社会解決を図り、新たなビジネスモデル構築を行う企業を支援してきた。一方で日本企業からは、ASEANをはじめとする主にスタートアップの海外企業との協業に関心を寄せつつも、「アクセス方法やきっかけが得られない」との声があがっていた。そこで同省は今回、日本企業と現地企業をつなぐ「J-Bridge」をJETRO内に立ち上げるに至った。J-Bridgeは、オープンイノベーションを通じて、海外企業と日本企業の協業およびM&Aを、「モビリティ」、「スマートシティ」、「ヘルスケア」、「小売」、「アグリテック」、「カーボンニュートラル」の6分野について支援するためのビジネスプラットフォームだ。主にデジタル分野にて著しい成長を遂げているアジア等のスタートアップ企業や、欧米で洋上風力などのカーボンニュートラル分野において先進的な技術を持つ企業などが対象となる。
会員企業に対しては、対象国や地域の重点分野における有望なスタートアップ企業等の情報を提供し、国内外拠点のコーディネータが個別面談サポートから案件形成までをハンズオンで支援する。会員専用サイトでは会員間の交流も可能だ。また、未登録企業でもポータルサイトの閲覧やオンラインイベントの視聴ができるという。
他社との協業を通じて、今までになかった「新たな視点」や「気付き」が得られる場合もあるだろう。これまできっかけ作りが難しかった海外企業との協業も、このようなプラットフォームの活用により、新たな価値の創出につながるかもしれない。