管理職・一般職ともにコミュニケーション機会は減少
はじめに、緊急事態宣言下のテレワーク中における、上司または部下とのコミュニケーションについて尋ねた。すると、管理職はコミュニケーションの「頻度が減った」との回答が38.3%、「時間が減った」との回答が41.7%。どちらも約4割が部下とのコミュニケーション機会が減る結果に。また、一般職においても、上司とのコミュニケーションの「頻度が減った」との回答が35.3%、「時間が減った」が36.3%となった。いずれも4割弱が上司とのコミュニケーション機会が減ったことが明らかとなっている。この結果から緊急事態宣言下では、上司・部下間のコミュニケーションは減少傾向にあったことが明確となった。
テレワーク中の不安は、「業務の進捗管理」や「社内の連携」
次に、「緊急事態宣言下のテレワーク中に不安に感じたこと」を聞いた。その結果、管理職では、「部下の業務推進」が50%、「部下とのコミュニケーション」が49.3%、「他部署との連携」が47.3%だった。一方、一般職では「同僚との連携」が51%、「自身の業務推進」が48%、「会社の将来」が47.7%という結果に。管理職も一般職も、「業務の進捗」や「社内の連携」が気になっていることが明らかとなった。お互いのコミュニケーションが減ることによって進捗管理や連携が難しくなることは、テレワークの課題といえるだろう。
7割以上の管理職が「部下のテレワーク継続」の意向
続いて、「今後もテレワークを続けたいか」と尋ねると、管理職が「はい」と答えたのは自身については75%、部下については73%。どちらも7割超が継続の意向があることがわかった。一般職の「はい」との回答は83%と、テレワークを継続したいと考えている割合が上司に比べて多いことが判明した。
テレワーク継続の理由は管理職・一般職ともに「通勤しなくて良いから」
テレワークを続けたい理由には、管理職・一般職ともに「通勤しなくて良いから」との回答が最も多かった。いくつかある理由のなかで、ポイントに大きく差が見られたのは、「人間関係の煩わしさがないから」の回答だ。管理職は34.7%だったのに対し、一般職は51.4%と、16.7ポイントも差があった。このことから、一般職の現場では、人間関係に煩わしさを感じていたビジネスパーソンが多いと予想できる。最適なテレワーク頻度は、管理職・一般職ともに「週2~3日」が最多
最後に、「テレワークの最適な頻度」を尋ねた。すると、最も多かったのは「週2~3日ほど」の回答で、管理職が43.7%、一般職が43.3%。いずれも半数近くを占める結果に。次いで、「週4日以上」との回答が多く、管理職も一般職もオフィスとテレワークを組み合わせた勤務体制を希望していることがわかった。テレワークの実施により、ライフワークバランスが取りやすくなったと感じたことが理由といえるだろう。また、「日本の社会全体でテレワークを拡大すべきか」を尋ねると、管理職は75.3%、一般職は81%と、ビジネスパーソンの7割以上がテレワーク拡大に前向きなことが明らかとなった。