「すぐに転職・就職したい」20代は6割以上に
働き手による主体的なキャリア形成への関心が高まっている昨今、企業における経験者採用(中途採用)も活発化している。そのような中、20代の転職希望者は、転職時期や入社時研修に対してどのような考えを持っているのだろうか。まず学情は、「転職希望時期」に関する調査において、「希望する転職・就職時期」を尋ねた。すると、「すぐに転職・就職したい」が35%、「どちらかといえばすぐに転職・就職したい」が25.3%で、合計60.3%と6割を超えた。
一方で、「よい企業が見つかったタイミングで転職・就職したい」は12.1%、「どちらかといえばよい企業が見つかったタイミングで転職・就職したい」は21.8%で、合計33.9%と3割程度にとどまった。
転職先の入社希望時期は「9月・10月」が半数超。春・秋入社を望む声が多く
そこで同社が、「転職・就職先の企業への入社希望時期」を尋ねると、「2023年9月」が30.3%、「2023年10月」が20.9%で、合計51.2%と9月・10月の秋入社を希望する20代が半数を占めた。「秋入社」に関する自由回答では、「同期がいると安心して入社できる」や「下期が始まる区切りのよいタイミングで入社できると思う」、「新入社員が入社するまでの半年間で、仕事を覚えていきたい」などの声が挙がったという。
また、次いで希望が多い時期は、「2024年4月」で12.1%だった。8人に1人は、春入社を見据えて転職活動をしていることが見て取れる。
「必ず転職したい」と強い転職意識を持つ転職希望者は6割超に
続いて同社が「転職意向」を聞いたところ、「必ず転職したい」は60.3%、「よい企業があれば転職したい」は39.7%で、転職意思を固めて転職活動をしている20代が多数いることがわかった。約9割が「入社研修の有無や充実度」を意識。研修を通じたスキル習得が目的か
さらに同社は、「入社研修」に関する調査において、「入社研修の有無や充実度を意識するか」を尋ねた。その結果、「入社研修の有無や充実度」を意識している20代は89.3%(意識する:56.2%、どちらかといえば意識する:33.1%の計)と、9割近くいることがわかった。自由回答では、「研修を通じて、スキルを習得したい」や「基本的なことを押さえて仕事をしたい」、「自己学習と研修の両軸で、スキルや知識を習得していきたい」などの声が寄せられたという。
“入社研修の充実”は志望度の向上にも寄与。「効率」や「成長機会」のため重要視か
続いて同社は、「入社研修が充実していると志望度が上がるか」を尋ねた。すると、「志望度が上がる」(50.7%)と、「どちらかといえば志望度が上がる」(35.8%)の合計は86.5%におよんだ。「志望度が上がる」とする人が転職希望者全体の8割を超えることから、入社研修の重要性は高いことがうかがえる。自由回答では、「必要なスキルや知識を得た上で仕事をする方が、生産性高く働けると思う」や「体系的な研修がある方が安心できる」、「研修が充実している企業の方が成長できると思う」などの声があったという。