従業員の多くが健康面に不安を抱える一方、健康課題解決に取り組む企業は半数に
昨今、従業員の健康の保持および増進に取り組み、健康管理経営の視点から戦略的に実践する「健康経営」に注目が集まっている。そうした中、健康課題解決に取り組む企業はどの程度あるのだろうか。はじめにマイナビは、個人に対し、「現在(調査時点)、自身の健康面で気になっていることは何か」を尋ねた。すると、「運動不足」が39.9%、「ストレス」が35.2%、「肥満」が24.2%、「メンタルヘルス不調」が19.4%と続いた。「特に気になることはない」は31.3%にとどまり、約7割が健康面に何かしらの不安を抱えていることが明らかとなった。
メンタル面の不調は「仕事に影響する」との回答が8割を超える
続いて同社が、個人に対し「メンタル面で不調を感じたことがあるか」を尋ねたところ、「はい」は33.4%と3割を超えたという。そこで、「メンタル面で不調を感じたことがある」とした回答者に、「メンタル面の不調は仕事に影響があるか」を尋ねた。すると、「大いにある」が20.1%、「ある」が26.7%、「若干ある」が39%と、合わせて85.8%だった。メンタル面の不調を感じている人の多くが、「仕事に影響する」と感じていることがわかった。
約2割が“女性特有の健康課題”を原因に「キャリア形成を諦めた経験がある」と回答
さらに同社は、女性を対象に「キャリアを築く上で、女性特有の健康課題や症状が原因で何かを諦めた経験があるか」を尋ねた。すると、「そういう経験はない」が78.3%と、約8割が「キャリア形成において女性特有の健康課題や症状が原因になったことはない」とした。一方で、「正社員として働くこと」(8.1%)、「出産・育児」(5.3%)、「希望する職種で働くこと」(4.5%)、「昇進・昇格」(4.3%)との回答を合わせると22.2%となった。2割程度の女性が、健康課題を要因として何らかを諦めた経験がある実態が明らかとなった。
半数の女性がキャリア形成のために「休暇が取りやすい制度設計」を望む
最後に、「女性特有の健康課題や症状を抱えながらキャリアを築くために、必要と感じたサポート」を尋ねた。その結果、「受診や休暇が取りやすい制度設計」が50.4%と半数を占めた。以降、「上司や部署内のサポート」(29.7%)、「企業全体の業務分担や人員配置の考慮」(24.7%)と続いた。※ 健康経営®は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。