Z世代の採用において「自律的なキャリア形成」への関心の高まりを実感か
社会・経済の先行きの予測が困難とされ、VUCA時代と呼ばれるいま、働き手の主体的なキャリア形成への関心が高まっている。特に“Z世代”と称される現代の10代後半~20代前半の世代は、「キャリアの自律」への関心が高いと言われているが、採用側においても応募者の変化を感じているのだろうか。はじめに学情は、「Z世代の採用活動や新入社員の受け入れにおいて、他の世代との違いや価値観の変化を感じることはあるか」を尋ねた。すると、「感じることがある」(24.5%)と、「どちらかと言えば感じることがある」(33.5%)の合計は58%と、6割に迫った。
自由回答では、「希望する部署に配属されるかを意識する学生が増えている」や「仕事選びにおいて、自身の成長の優先順位が高くなっていると感じる」といった声があがったという。Z世代では、実態として“自律的なキャリア形成”への関心が高まっている様子がうかがえる。
「キャリア自律」への関心が高まるZ世代の価値観を受け「人事制度を変更」が1割超
次に同社は、「価値観の変化や『キャリアの自律』への関心の高まりを受けて、新入社員の受け入れ方法や人事制度を変更しているか」を尋ねた。その結果、「変更した」が14.4%、「変更はしていないが、変更を検討している」が42.5%と、半数以上の企業が「変更」もしくは「変更の検討」をしていることが明らかとなった。変更・変更検討をしている人事制度は「研修制度」が最多に
最後に同社は、「新入社員の受け入れ方法や人事制度について、変更したこと・変更を検討していること」を尋ねると、「研修制度」(57.9%)が最も多かった。以下、「給与体系」(42.1%)、「上司と部下のコミュニケーション方法」(41.6%)と続いた。自由回答には、「自身の人生について考える研修を新たに実施するようになった」や「給与体系を見直し、年功序列型から個別の業績・成果に連動する給与体系に変更した」、「上司と部下のコミュニケーション方法として、1on1を実施するようになった」などの声が寄せられたという。